【感想】学園アイドルマスター「紫雲清夏」アイドルコミュ1~10話を見た。

バレエで足を怪我しイップスに陥った結果夢を諦めようと不真面目ギャルを演じる少女を救う話。
紫雲清夏はアイドル養成学園にいるのにアイドルを目指さずサボってばかりいた。
だがバレエにおいて天賦の才を持ち、活躍していた際に怪我を負ったことが明らかになる。
Pは清夏のギャル的な娯楽に付き合い関係性を深めながら人物像を知っていく。
傷心な清夏の感情に寄り添った心の交流により、ついに清夏は胸の内を吐露していく。
しかしトラウマはバレエやダンスだけでなく重すぎる友人(リーリヤ)からの信頼があった。
清夏はリーリヤとアイドルになる約束をしていたのだが真摯な彼女の想いが重荷となったのだ。
その重みに対し、清夏はPに支えて貰い二人分の力を得ることで立ち向かうことになる。
全てが成功裡に終わるが清夏はPへの依存を深め裏切ったら恨むと発言するなどヤンデレ化した。

紫雲清夏のキャラクター表現とフラグ生成過程

不真面目ギャル清夏√の主題は単なるバレエのイップスでは無かった
  • バレエで足を怪我した際のイップス
    • 一見すると、どのコンテンツにもありふれている「ヲタクに優しいギャル」属性のキャラを学マスでも用意しました!というような感じ。バレエによる足の怪我でイップスに陥った結果、不真面目ギャルをやっているというのも、まぁありそうな話だ。それにこの路線で真向から勝負すると、バレエに関する専門的な知識を分かりやすく娯楽的な読み物に昇華させるだけのライターの力量が必要となる。それが無いとシナリオが非常に薄っぺらないものとなってしまう。アイマスというコンテンツなので重厚なバレエ知識に基づいた脚本で勝負してくれても良かったのだが、本作はイップスよりも百合友情に重点が置かれることになる。清夏は確かにバレエによる足の怪我がトラウマになっておりダンスの練習をすると吐くという問題を抱えていたのかもしれない。しかしそれ以上にリーリヤと交わした約束が重責となっていたのである。

  • 親友からの過度な期待
    • 足を怪我してバレエを辞め宙ぶらりんになっていた清夏はリーリヤと出会いライブに行ってアイドルの姿を見て感動する。こうして二人でアイドルを目指そうねと約束してアイドル養成学園の門を叩いたのであるが、上記の通りイップスに悩まされることになる。一方でリーリヤは必死に努力を重ね、才能が無い事は前提だから諦める理由にはならない!と覚悟ガンギマリになりハードなトレーニングを繰り返していた。そのリーリヤが夢の先に清夏を見ていたため、その重さに耐えられなかったのだ。ではどうやって清夏はトラウマを克服したのか。

  • 「ふたりで強くなろーね!」(※「ふたり」とは清リーではなくP清)
    • 清夏の問題の解決方法、それはプロデューサーと二人で重さを分かち合うことであった。一人では押し潰されてしまう重みでも、二人でなら支えられる。清夏は偶像を創出する決意をし、弱くて折れやすい自分をプロデューサーに補強してもらうことで、強い自分を演じる覚悟を決めたのだ。その象徴となるのがEDで表示される「ふたりで強くなろーね!」との言葉だったのである。こうして一人では耐えられないアイドル道でもPと二人でなら歩いて行けると感動のエンディングになるのだが……。その一方で清夏はプロデューサーへの依存を深めており、最後には裏切ったら恨むからと述べるなどヤンデレムーブを見せている。
リーリヤの信頼を重荷に感じてしまう清夏
理想の自分を演じるの
Pへの依存を深めヤンデレ化する清夏

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