わんぷり17話感想「過保護による主体的意志の奪取について」

猫屋敷まゆを大好きなユキが彼女を守ると称して相手の意志を無視するという話。
今回のお話の流れは動物の赤ちゃんを巡るツアー。まゆは自分のペットのことを想起する。
まゆがペットである野良猫のユキを拾ったのはもう既にある程度成長してからであった。
そのため赤ちゃんの時に出会えていたら寂しい思いをさせずに済んだと悔恨する。
だがユキは意志が芽生えていたからこそ自らの意志でまゆを選べたのだと彼女を慰める。
こうして主体的意志の重要性を唱えているにも関わらず本人がまゆの意志を無視するのがポイント。
大切な人を守るということは一方的な恩恵ではないんだよとユキが気が付くパターンか。

ユキがまゆを守りたいと思う時、まゆもまたユキを守りたいと思うのだ

まゆをストーキングするユキ

今回は猫のユキがキュアニャミーに変身するバンクが初めて流れた回であり話題を呼んだ。さてそんなユキことキュアニャミー回だが、テーマとなったのは主体的意志について。話の流れとしては動物の赤ちゃん巡りツアーをすることになったのだが、最初は赤ちゃんを見てカワイイカワイイしていた猫屋敷まゆが、もっと早く自分がペットのユキに出会えていたらと曇りだすのである。猫屋敷まゆは白川郷(あるいは五箇山)で野良猫のユキと出会い、彼女と心の交流を交わして、その寂しさを埋めたのである。この時ユキはもう既にある程度成長しており赤ちゃんでは無かった。猫屋敷まゆはもっと早く出会えていたら赤ちゃん時代のユキに寂しい思いをさせずに済んだと悔恨するのである。そんなまゆを見ていたユキは、まゆの悔恨を否定。赤ちゃんじゃなかったからこそ、自らの主体的意志によりまゆを選べたのだと主張。そして、その主体的意志により猫屋敷まゆを守るのだと息巻く。だがこのまゆを守るという行為そのものが、猫屋敷まゆの主体的意志を奪っているのである。ユキがまゆを守りたいと思う時、まゆもまたユキを守りたいと思うのだ。こうしてユキは現在一方的にまゆに対して恩恵を与えているという状況なのだが、ここからどのようにしてまゆがプリキュアとして覚醒し、そしてまたユキが彼女の意志を尊重できるようになるのかについて期待が集まる。

まゆを守るためだけにプリキュアをやっているユキ
まゆを危険から遠ざけることは彼女の意志を無視していることに気付けないユキ

わんぷり感想まとめ