世界史教育内容構成に関するメモ(2)「学習指導要領/詳説世界史研究/山川用語集/2024現行教科書7種類」

世界史を学習する際に読むべきものなど。

学習指導要領及びその解説

学習指導要領及びその解説(手元にあったやつ)

世界史といっても高校世界史の場合、全てのセカイの歴史を学習するわけではない。あくまでも日本の高校生が学習する対象としてのセカイである。その世界観は一律ではなく、科目としての世界史が誕生してから時代ごとに変化して来た。その時代ごとの高校生が学習すべきセカイを対象に高校世界史は編纂されている。そのため学習者は現行の高校世界史がどのような原理で構成されているかを知らなければならない。世界史の内容構成原理は学習指導要領によって規定されている。故に学習指導要領を読む必要性が生じるのだ。ちなみに高校世界史の世界観・世界史像の変遷をごく簡単に述べると以下の通り。西洋史東洋史→高校世界史の誕生→系統学習の導入→文化圏学習→諸地域世界→諸地域(現行)。現行の世界史は「世界の一体化」を基に構成されており、歴史的特質を得た諸地域が交流により再編され、地球規模での一体化により結合を深めていき、第二次大戦により変容を迎えるという流れである。

『詳説世界史研究』

『詳説世界史研究』(1995年、2008年、2017年)

『詳説世界史研究』は管見の限りでは1995年版、2008年版、2017年版の3種類を確認している。『詳説世界史』は科目としての高校世界史が誕生した際、東京大学の史学会が刊行した『世界史概観』を起源としている。『詳説世界史研究』はその『詳説世界史』の記述をさらに掘り下げて深めた物である。記述の変化により歴史学の成果が反映されていることが分かる。

山川用語集

用語集の見出しの語句以外に、用語集の解説文の中の用語まで問われるのよね……

現行教科書に掲載されている用語が網羅されている。そのためこの用語集に記載されている語句までなら全て出していいというような風潮が漂っている。故に全ての用語を覚える必要性が生じてしまう。

現行教科書

各教科書の編纂意図に注意しながら同じ歴史事象でも記述が異なることを比較して読もう。

高校世界史教科書はこれまで『詳説世界史』が多くのシェア率を占めてきた。かつての受験指導では詳説世界史一択の雰囲気があったが、近年では社会経済史の解説が厚い東京書籍とグローバルヒストリーの帝国書院も読むべきとされている。また現在はアクティブラーニング(主体的・対話的で深い学び)が重視されているが、詳説世界史のみで実践するのは難しいので、発行されている現行教科書は全て読んでおくべきだと思われる。