のんのんびより(1期)第2話「駄菓子屋に行った」の感想・レビュー

田舎に転校してきた一条蛍(小5)が炉利先輩越谷小鞠(中2)に百合的感情を抱く話。
何か劇的な理由があるのかと思えばそうではなく身体的精神的に惹かれた模様。
思慕の念を抱く先輩から飴ちゃんを貰って蛍は幸福に浸っていた。
次の休日、小鞠はワンピースを蛍に見せびらかすため遊びに誘うのだが……。
先輩とのデートのため気合を入れた蛍の大人びた雰囲気に小鞠は蛍だと気づかなかった。
そのまま駄菓子屋に行くことになり蛍(お洒落ver.)は小鞠が目指す大人の理想像となった。

1期2話にして百合的感情を前面に押し出してくる構成

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  • 百合になるのには特別な理由などいらない
    • 今回の話は蛍の視点からシナリオが始まります。前回の復習として田舎の相対化、登場人物のおさらないなどが行われるのですが、メインとなるのは越谷三兄妹の真ん中:越谷小鞠さん(中2)。中1の妹よりも背が低い炉利系ポジションのキャラです。視聴者たちはこの小鞠が弄られる様子を眺めていくことになります。小さいがゆえにお姉さんとしての矜持を示すべく大人っぽく振る舞おうとして、むしろ逆効果になってしまう様子が展開されていきます。小鞠のあだ名のこまちゃんは「こまい」(方言)の意味であり、そんな小鞠の様子を見て蛍はノックアウトされ、百合的感情を抱くようになります。いや百合的感情を抱くような場面ってあったか?とも思われましたが、人は明確な理由がなくとも百合的感情を持つのかもしれません。
    • 後半戦は小鞠と蛍で駄菓子屋デートへ。ワンピースを見せたい小鞠が蛍を誘うのですが、大好きな先輩から誘われた蛍は気合を入れまくりその容貌は大人っぽいお姉さん。小鞠は誰だか気づかないまま、駄菓子屋に行きたいという要望に流され、後ろからついて行くことに。小中合わせて子供が5人しかいない地域で駄菓子屋なんて成り立つのか?と突っ込んではいけない。しかも店番がよくいる駄菓子屋のばーちゃんではなくお姉さん……。謎のお店。そして蛍は先輩におごると宣言し、宇治抹茶金時(700円)を注文して万札で支払うのですが、この一連の流れで小鞠はすっかり東京から来た気品ある清楚系お姉さん像にタジタジになってしまうのでした。駄菓子屋からの帰り道、二人の手にはシロツメクサが。ふたりでお花遊びでもしたことが匂わされています。夕方、別れた時には今度は逆に小鞠が蛍(お洒落ver.)に惚れこむようになっており、目指すべき理想像として崇拝視されるようになったのでした。最後まで小鞠は正体が蛍だと気づかなかったが。

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