【感想】学園アイドルマスター「姫崎莉波」親愛度11-20話を読んだ。 -

他者と競う決意をした莉波が姉力を鍛え四音の嫌がらせを乗り越え月花に勝利する話。
莉波はその優しい性格から他者を蹴落とすことを嫌ったが、Ｐに励まされ覚悟を決める。
「あねぢから」を発揮するため千奈とスールの契りを交わし皆のお姉さんとして覚醒していく。
だが姉という存在に私怨を抱く四音がゴシップにより莉波とその周辺に嫌がらせをしてくる。
旧ユニット「Love☆しすたぁず」の「リナぽよ」を貶す動画が大量に垂れ流されたのだ。
またそれだけでなく盗撮画像が卑劣に加工されＰくんとの熱愛が文春砲されそうになるのだ。
だがこれが莉波の姉力に火をつけた！弟を守る時のお姉ちゃんは世界一の強さを発揮する！
「姉」とは心の所作。誰しも心の中に理想のお姉ちゃんが存在する。莉波ならそれを具現化できる！
敗北した四音は黒井の力を悪用するが、突如月花が現われて莉波に勝負を仕掛けて来る。
莉波は月花にも勝利しN.I.Aで優勝すると、お祭りでイカ焼きを堪能しながらイチャラブする。

莉波「弟を守るときのお姉ちゃんは―世界で一番、強いんだ。」

当初莉波は自分が落ちこぼれの中古であることを深く自覚しており半ば諦念を抱いていた(莉波は現実的でありアイドルになれなくても芸能・エンタメ関連の仕事を視野にいれていたし、瞬間的な煌めきではなくともお茶の間に愛される息の長いスパンを想定していた)。そのためトップアイドルになれなくても、Ｐくんと二人でアイドル活動が出来れば幸せだったのであった。他者を蹴落とすことを嫌う莉波は、H.I.Fに出るためとはいえ、N.I.Aでファンを奪い合うというシステムに忌避感があった。だがＰくんの想いを知り、覚悟を決め、自分の意志で参戦を決めたのであった。莉波は「あねぢから」を高めるためＰくんとのイメクラ兄妹プレイだけでなく、千奈ちゃんとスールの契りを交わしたり、テキストだけで描写は無いが麻央や佑芽、広の協力を仰いでお姉ちゃんとしての魅力を高めていく。
　

そんな莉波の前に立ちはだかることになるのが、姉という存在に対して私怨を抱く四音だった。彼女は「年下の姉」など欺瞞であるとして、様々な嫌がらせを仕掛けてくるのである。かつて莉波が妹キャラとして売り出されるも人気が出ずにユニットを外されてしまった「Love☆しすたぁず」の「リナぽよ」時代の映像が悪質なテロップと共に次々とアップされていったのである。90年代のようなユニット名に加えてJKにツインテールさせてリナぽよと呼ばせるなど狂気の沙汰であったが、莉波にとっては大切なライブ映像であり、精神的ショックは大きかった。Ｐくんは様々な手段を用いて犯人を突き止めるが、四音はファビョっており何度も何度も嫌がらせをしてくる。「年下の姉など存在しない」と正論パンチで襲ってきた時には莉波シナリオの根幹となるコンセプトが提示される。姉がいなければ祈れないとでも？姉とは心の所作であり、皆が心の中に「理想のお姉ちゃん」が存在する。莉波ならそれを具現化できるのだ！こうして四音を撃退するのだが、コバエの様に執着してくる。だがついに莉波の踏んではいけないスイッチを押してしまうのである。堪忍袋の緒が切れた！なんとＰくんとイチャラブしていた場面を盗撮され文春砲するぞと脅されたのである。莉波は自分が馬鹿にされるだけならよかったが、Ｐくんまで巻き込んだことが赦せなかったのだ。ここで莉波はお姉ちゃんとして覚醒し、キメ台詞を吐く。「弟を守るときのお姉ちゃんは――世界で一番、強いんだ。」
　

姉とは心の所作。誰しもが皆、心の中に理想のお姉ちゃんを抱いている。莉波ならそれを具現化できる！

こうして莉波は「あねぢから」により四音を撃破するが、なおも四音は黒井の力を使って嫌がらせをしてきた。そこへ突如現れたのが月花であり、莉波の実力を認めると勝負を仕掛けてくるのである。「N.I.A」のテーゼに反するし、そもそもこれを認めたら今まで真面目にコツコツやってきたアイドルたちが馬鹿を見る事になる。Ｐくんは反対するのだが、莉波は戦いの中で成長しており、この勝負を受ける事にする。かつての莉波は中古品の劣等生であることを自覚していたので、Ｐくんと二人でアイドル活動が出来れば、それで良かった。だがファンの人々の思いを知り、みんなで作ったステージの景色を見た莉波はプリマステラを目指す決意をしていたのである。莉波は見事月花をも撃破し、その名を刻むことになる。勝利後の莉波はご褒美にお寿司をねだる。だが近くで祭りをやっていることを嗅ぎつけると、(寿司に後ろ髪を惹かれつつも)お祭りを選び、Ｐくんと夜店デートとしゃれ込む。イカ焼きを堪能しながら莉波は幼少期にＰくんとお祭りで迷子になってた記憶を思い出す。その時莉波はＰくんに手を引かれていると思っていたが、Ｐくんは莉波に手を引かれていると思っていたという相思相愛エピソードが語られる。莉波は今でもこうしてＰくんとイチャラブできることを噛みしめながら、最後は月が綺麗ですねエンドを迎える。