【感想】学園アイドルマスター「花海佑芽」親愛度11-20話を読んだ。

姉に勝つことだけがレゾンデートルだった佑芽がアイドルに目覚めて姉への執着から自立する話。
花海佑芽はほぼ1年違いの同学年の姉がおり幼少期から一度も勝ったことが無かった。
花海家は戦闘狂の家庭であり常に勝負に晒されていたため佑芽は執念を燃やしていた。
姉の咲季は妹の佑芽を溺愛しており、物覚えの悪い佑芽を手塩にかけて育て上げた。
それはそれとして咲季は佑芽に敗北することに恐怖を抱いていた。
咲季は佑芽に負けそうになると他競技に逃げたので佑芽は置き去りにされたと思い込んでいた。
佑芽は折角成長したのに姉との勝負にしか興味が無かったので簡単に姉の競技へ転向した。
だがアイドルでは姉は逃げることなく佑芽に立ち塞がり、その結果佑芽が勝利することになる。
こうして佑芽は生まれて初めて姉に勝利。姉が別の競技に移ってもアイドルを続けると宣言。
咲季は咲季で佑芽にリベンジするため、星南&燐羽を引き連れて実家へ特訓しに行った。

ホントウに佑芽が咲季に勝ってしまってビックリした読者たちは挙手

姉の呪縛から解き放たれ自立した佑芽

学マスのキャラクターたちはゼロ年代泣きゲーのようにそれぞれトラウマや悩みを抱えていたが、親愛度11-20のシナリオでは根本的にそれらの問題の解決がなされた。咲季はセカイ系から脱却し、ことねは借金問題が解決し、手毬はSyngUp!で仲直りし、星南は才能限界を突破し、広はPと同じ夢を見る覚悟を示し、千奈はノブレスオブリージュし、莉波は弟を守るために世界で一番強くなった。で、あるとするならば佑芽ルートでは姉の呪縛から解放されて然るべきかと思われていたが、よもやホントウに勝つとは思ってもみなかった。なんか別の形で姉から解放されるのだとばかり思っていた。いや、勝っちゃったよ、佑芽。ホントウに咲季が負けちゃったよ。

しかも燃え尽き症候群を危ぶんでいたPの心配は杞憂に終わる。佑芽は本当の意味でアイドルと向き合ったことで、アイドルとしてやりたいことがモリモリと湧き出て来たのである。しかも咲季がもしアイドルを辞めたとしても、佑芽は続けると宣言し、姉からの自立をも果たしたのであった。佑芽ルート(完)って感じ。ノベルゲーで言う所の個人のトラウマ解放してフラグ成立した後で、より大きな課題に立ち向かうパターンだ。

だが姉の呪縛から解放され尚且つ自立したのに、Pが言うには花海佑芽にはまだ最大の弱点があり、ようやくそれを克服する準備が整ったのだという。どんな弱点だ?今までは姉から徹底的に管理されてサポートを受けてきたためセルフマネジメントを行う力が欠けているということか?(Pがいるし実家から母も来るとのことなので問題にならないか?)。しかもH.I.Fで立ちはだかる最強のライバルを「あの人」と呼ぶP。いや佑芽に敗北した咲季は捲土重来を目指して星南&燐羽と共に実家で特訓すると描写されたので「あの人」呼びは無かろう。H.I.Fでプリマステラだから星南のことだろうか?

今後のシナリオとしては人生で初めて姉から追われる立場になった佑芽のメンタル問題、花海家の実家でアイドルに戻るべく咲季と特訓を積む燐羽との戦い、そして捲土重来を誓う咲季のリベンジあたりがテーマとなりそう。

佑芽に負けてもアイドルを辞めず挑戦者となる咲季
咲季・星南・燐羽の3人で花海家実家で猛特訓
姉に勝っても燃え尽き症候群になどならず、アイドルとしてやりたいことがモリモリ溢れる花海佑芽
咲季に勝ったことで初めて準備が整った克服すべき佑芽の弱点とは!?