マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON -覚醒前夜- 第3話「持ちきれないほどあったでしょ」の感想・レビュー

都合の良い夢世界の中で苦しみの無い平穏を享受するいろはを現実に引き戻す話。
不安に打ちひしがれ悪夢を見始めたいろはへの処方箋として「都合の良い夢」が与えられた。
そこはいろはが大切にしている妹ういとみかづき荘のメンバーが織りなす平和な世界。
だがそんなものは夢に過ぎないと知れ。いろはを夢から覚ますためやちよは現実を突きつける。
やちよにより夢から目覚め1期13話の契りを深くするいろはとの情交が今回のハイライト。
そんな二人を見守る黒江さんはちょっと空気気味。もう少し黒江の人物像も掘り下げて欲しかった。

環いろはの都合の良い夢世界

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  • いろはが築き上げた関係性の原初はそもそも負の感情によるものであったという現実
    • 今回はいろは救出編。いろはの夢世界に吸い込まれたやちよと黒江は、そこで理想的で平穏な日常を与えられます。しかしそれはあまりにもいろはにとって都合の良いセカイでした。いろはの夢世界はその願望により不安を塗り潰すよう仕組まれたものだったのです。1期13話でやちよと別れてしまったいろはは、そのキュウべえシステムや魔法少女の現実、ホスピスの妹やみかづき荘の仲間たちとの不安から悪夢に陥ってしまいます。ソウルジェムは濁り続け怨嗟をまき散らしていたのです。そんないろはの悪夢を塗り替える為に、都合の良い夢が与えられることとなり、いろはは平穏のまやかしに揺蕩うこととなったのでした。漫画版ナウシカでも平穏の庭に閉じ込められる話がありましたがまさにそんな感じ。
    • 永遠の箱庭から脱出するためには辛い現実を受け入れなければなりません。都合の良い平和を捨ててまで現実に戻るためには強い信条が必要であり、いろはにとってそれはやちよとの絆だったというワケ。やちよは暴走するいろはに対し、いろはが大切にする平和の原初はもともと負の感情であったものだと説きます。辛い現実があったからこそ結べた関係性なのだからその負の感情を放棄したら関係性は成り立たないのです。やちよの説得によりいろは目覚め、その絆を確かなものします。いろはに縋りつくやちよの頭をいろはがぽんぽんしてなだめるシーンは至高といっても差し支えないでしょう。
    • 二人だけの世界を作っちゃってて、持て余すのは黒江。一応、今回は黒江もいろはの世界観の末端に触れることとなります。それにより今まで希薄だったいろはとの関係性を深める決心。自分もいろはを救いたいと願い、やちよとコネクトを行い、いろは救出劇に貢献するのですが……。やっぱちょっと空気感満載。黒江も良さげなキャラなので、黒江編とかあっても良かったんじゃない(そんな尺はないか!?)

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