スズノネセブン! 野々村仁乃シナリオの感想・レビュー

スズノネセブン!は、少女救済現代学園魔法モノ。
物語の目的は、欠陥を持ったキワモノたちが選ばれる集団補習をクリアすること。
主人公:幸村に与えられた条件とは「魔法で誰かの大切な願いを叶える」こと。
女の子のヒーローになれ。「少女救済」で欠陥を抱えた女の子のトラウマを解消だ。

物語の設定と主人公のキャラクター像


時は現代、魔法が生み出され実用化されつつある時代。魔法を社会貢献の為に使用することを目的にした学園があった。主人公;幸村はその学校の魔力工学科に通っていたが、独自のインスピレーションに技術を頼りすぎるきらいがあり、教師連中の覚えがあまりめでたいほうではなかった。しかし幸村は、その事実に対しても、どこか老成した落ち着きで、諦念を感じている様子であった。燻ったり反骨したりするそぶりがなかいのである。そこで危惧されたわけだ。このままでは伸びないと。故に、強制補習に参加させられることになってしまう。ユッキーは、実は結構身内には熱血で厳しいの。つまりは、集団補習という共同生活で熱くなってもらおうではないか。その補習とは通称「スズノネトライアル」。毎年、学園内でなんらかの欠陥を持った生徒を7名集めて、更生させようというのだ。つまりは、欠陥を持った女の子たちを主人公くんが「少女救済」することにより、自分も救済されるという展開だね。「少女救済」モノ。主人公くんの課題もおあつらえに「魔法で誰かの大切な願いを叶えること」で、個別ヒロインのトラウマ解消により、自分の課題もクリア。まぁ、安心してゲームを楽しめるタイプといえよう。なにせシナリオ買いというよりは、絵が可愛いし、テキストが楽しいしな。絵師買い&日常生活ニヨニヨ系の作品。

野々村仁乃のキャラクター表現とフラグ生成過程


仁乃シナリオでは、魔力制御に悩む少女を救済だ!!野々村仁乃は膨大な魔力を秘めた女の子。だけど、その制御があんまり得意ではなかったの。補習で仁乃に出された課題とは、魔力制御を円滑にさせること。仁乃シナリオでは、幸村は仁乃の魔力制御の練習に付き合うことになっていく。仁乃の魔力暴走は後天的なもので、操作に自信が持てれば解決できると周囲からは見られていた。しかし、魔力暴走の要因となったものは、仁乃の過去のトラウマに即しており、そのトラウマを克服しない限り、制御は不可能だった。そのトラウマってなんなのさ。物語が進むにつれて次第に明らかになっていく。それは、魔道エンジンの暴走に立ち会ったショックだった。解決のために幸村は動き出す。魔力制御のために、仁乃の有り余る魔力を何かの「器」に注ぎ込みプールしておく技術を考えていた。その「器」として目をつけたのが、仁乃が何だか拘っているフシがある学園の敷地内にあるオブジェの箱舟。この箱舟に魔力を注ぎ込んで蓄積できるようにしておけばいいんじゃない?



で、シナリオ的には御都合主義的にぽんぽん進んじゃう。実はこの箱舟を飛ばそうという計画が既に学園側にあり、その動力源の開発が求められていた。幸村と仁乃の課題は、その計画の動力源にぴったり。さらに、かつて過去にも箱舟飛ばそうという計画があり、仁乃の母親もその計画に一枚噛んでいた。そのとき仁乃は母親に連れられ現場に来ていて事故に遭遇、それがトラウマとなりて魔力暴走が起こるようになってしまったのであった。以上のように、あれよあれよと一つのことが分かれば芋づる式にシナリオが進んでいく。つまりは、仁乃がトラウマを克服して箱舟飛ばせば万事解決。まぁ、キャラの絵が可愛いしテキストが良い感じに仕上がってるので、一緒にトラウマ解決のために魔力制御特訓に励む描写は微笑ましくてついエンターキーを押すリズムが上がるってもんですよ。声をわりかしきちんと聞きながらのまったりプレイがお薦めかな。お姫様抱っこで遅刻防止とか頭なでなでとかえっちしーんで乳繰り合う様子とかね。ゆっきーの見せ場も結構あり、仁乃のために熱くなってセンセとバトルとことかもっと掘り下げても良かったんじゃないかね。最終的には、幸村が居てくれればどんな時だって落ち着いて魔力制御できちゃうの、船も飛んだよ、補習もクリアだ、やったね、という展開でハッピーエンド。