こいとれ 浅香小萌シナリオの感想・レビュー

こいとれの小萌シナリオは、所謂「幼馴染の関係変化」モノ。
ただし、ヤンデレ汚染幼馴染!みたいな?
過去のトラウマを利用し遊の心に近づこうとするも良心の呵責を感じて精神崩壊な小萌がみどころ。

浅香小萌のキャラクター表現とフラグ生成過程


浅香小萌はちょっとおバカな元気っ子で陸上部で大活躍。男勝りであった小萌は幼少の頃から主人公の遊と一緒にバカをやってきた仲なの。しかし成長するとともに遊のことを思うと毎晩秘所を濡らしてしまう日々を送るようになっていった。友達の関係のままじゃくて恋人の関係になりたいのという展開。まぁここまで書くと所謂「幼馴染の関係変化」モノで、語りつくされたパターンだろうけど、小萌の独自性といえば過去のトラウマを利用してなりふりかまわず遊を落とそうとして逆に引かれるヤンデレっぷりといえよう。小萌は遊と乳繰り合いたくてたまらずモーションをかけるも、遊は恋愛なんて良く分からないし、小萌がすきなのかも良くわかっていなかった。焦れた小萌はついに最終手段を発動する。それは幼少時の小萌に対する遊の罪の意識。幼少のみぎり、いつものように小萌とバカをやっていた遊はロケット花火を乱射し、小萌の眼を傷つけてしまう。小萌の視力は低下しちぐはぐな瞳を持つようになった。謝罪してもし尽くせないその罪悪感はいつしか遊の枷となり、小萌には絶対逆らえない魔法の瞳と化していたのだ。他のヒロインに対して、なりふりかまわず怨念をぶつけまくる「汚い女」としての描写はかなり上手くかけているよ。



で、小萌の瞳の魔術は遊の罪の意識を常に苛んでゆく。小萌はそれを利用して、遊にお願いがあり断られそうになるときはいつも、そのちぐはぐな瞳を利用していた。ついにはその瞳を利用して小萌は遊に告白して恋人関係の既成事実を作り上げ、処女を散らさせた罪悪感も植えつける。小萌のことが好きなのかどうかも分からないまま、幼少時の罪の意識と処女を散らした罪の意識という二重の罪の意識により、遊はグダグダと小萌と付き合うようになってしまう。小萌はようやく遊を手に入れたものの、そこには既に友達の時に構築した楽しさは微塵も存在せず、ただ苦痛のみがあった。それに切れたのは小萌に思いを寄せていた遊の親友:渡来。なんでお前は嫌そうに上から目線でしぶしぶと小萌と付き合ってやってるという態度なんだよぉぉっぉぉーーーと顔面パンチで吹っ飛ばされフルボッコにされる。蹴られながら遊は思うのだ。罪悪感云々というよりも、小萌と正面から対峙することを避けてきたのだなぁと。小萌を受け入れる覚悟をした遊だが、そこへ小萌の懺悔タイム。小萌の視力は実はもう回復していて、遊の罪の意識を利用して特別な関係になりたかっただけなの、と。全ては許された?と思いきや、しかし小萌を傷つけた遊の罪自体が消えるわけではない?どうしてそんなに好きでいてくれるんだ?と問う遊に小萌は全てを受け入れることで応える。小萌のヤンデレを受け入れた遊と遊の罪を許した小萌はお互いに「相手を全て受け入れる」ことが恋なのねとハッピーエンド。