夏彩恋唄 体験版の感想・レビュー

短い。ビッチヒロインギャップモノをメインにしたキャラゲーだが、微妙。
自分の感情を喚き散らす主人公くんと他人を見下すことで自己の優位を保とうとするメインヒロインがキツイ。
過干渉すぎる父親の束縛を嫌ったことからメインヒロインはビッチ化したというありがちなパターン。
それはそれとして、こんなギャルビッチを「学校一番の美少女」とかいうのは無理がある気がする。
また偽装恋人というのも使い古された古典的記号なのでここからシナリオをどれだけ深めることができるか。
他ヒロインは顔見世程度であり、いかんともしがたい。

雑感

  • こんなクソビッチが学校一の美少女であるはずがない(ラノベ調)
    • 手紙(in下駄箱)をもらった主人公くんは屋上にやってきます。そこへ出現したのがクソビッチこと月夜野悠那。そこで主人公くんはクソビッチからボロクソに振られるのです→→手紙で呼び出されて屋上に行ったら、自分がクソビッチを呼び出したことになっていて、告白していないのに振られた件について。いきなりのクソビッチの発言はともかく、主人公くんもまた非常に幼稚であり、自分の感情の赴くままにがなり立てます。この一連のやり取りは結構苦痛であり、これを受け入れられるかどうかで、プレイヤーが物語を楽しめるかどうかも決まってきそうです。
    • で、クソビッチは良いところのお嬢であり、過干渉の父親が嫌で反発しているだけのギャルなので、これまた幼稚感が半端ではありません。完全にブラックに染まってしまっていれば、クソビッチギャルを攻略するというテーマを表現できるかもしれません。ですが、経済的に自立できておらず、父親にカネを握られているクソビッチは、最終的には父親の言いなりになりになるとかいう愚かさよ・・・。父親に見合いをすすめられた際に、お小遣いを減らされるから会いに行くとかいう展開になった時、とても残念な気分になりました。反体制を気取っているならたたかえよ。結局のところは父親に服従することをよしとしてしまうのに、そのストレスと向き合おうとせず、ギャルビッチとして周囲を見下すことで自我を保とうとしているだけのように感じられてしまうのです。完全に環境汚染装置。


  • 今さら紙芝居ゲーで偽装交尾とか言われましても
    • 紙芝居ゲーで偽装恋人は使い古されたテーマであり、これ単体を原動力としてシナリオのテーマとするのはとてもキツイのではないでしょうか。偽装恋人モノは既にパターンが構築されており、お互いのことを快く思っていない主人公くんとヒロインが偽装恋人生活の様々なイベントを通してその考えを改め、相互理解・相互承認することに帰結するレールが敷かれているのです。ここでは結局のところ、偽装恋人生活のイベントの見せ方がどのようなものになるかくらいしか面白味の幅がないのです。つまりは可愛いヒロインとイチャラブするキャラゲーとしての見せ場しかないのですね。このように考えると、では偽装恋人となる主人公くんとヒロインの人物像はどうなのであろうか?というお話になるのですが、まぁ両者とも微妙だわな・・・という感じです。幼稚でギャーギャー喚き立てることしかできない主人公くんと父親に対するストレスを周囲にまき散らす環境汚染クソビッチという構図ですので・・・。体験版は短いので何とも言えませんが、他のプレイヤーさんは、体験版のシナリオを読んでどのように感じたでしょうか?