雑録

星恋*ティンクル 体験版の感想・レビュー

体験版では軽いノリのラッキースケベキャラゲーだが、学園異能神話伝承編次第で面白さが変わりそう。
閉鎖的な地域共同体内部の伝統儀式を外部に広げ普及しようとする先輩に保守派が襲い掛かる!!
さらに伝承編として神技という異能が存在し各ヒロインに継承されていることが紹介されている。
果たして先輩の主催する星夜部は伝承を解き明かし普及させることができるのだろうか?
体験版では身体の弱い妹を守るためにもっと周囲と協力をしよう!と考えを転換し、星夜部に入部する所までプレイできます。

雑感

  • 閉鎖的な地域共同体と物語の目的
    • 物語の目的は閉鎖的な地域共同体における伝統儀式を外の人にも知ってもらおうと啓蒙・普及活動をすることです。具体的には、主人公くんが引っ越してきた街には「ナギ」という星を祭る宗教的儀礼が残存しているのですが、それを炉利先輩は広く外部へ普及しようとするために、部活を作って活動を行おうとしていたのです。しかし地域的指導者層の家系である同級生巫女とメイド後輩はこころよく思っていませんでした。ゆえに部員集めはなかなかうまくいかず難航状態であり、そこへ引っ越してきた主人公くんが目をつけられたというわけです。主人公くんはすぐに了承することなく、答えを一時保留します。体験版は、ヒロインたちとの交流を通して、主人公くんが部活に入る決意をし、星夜部が誕生するところまでプレイできます。
    • 炉利先輩はどうしてナギ信仰に拘るのでしょうか。それには星の寿命のはなしが語られます(星空のメモリアやアストラエアと同じような匂い)。住民が信仰の対象としている星(ナギ)はもうすぐ寿命が尽きてしまうとの結果が、炉利先輩のママンの研究から判明したのです。星の光そのものは光年単位で離れているので、即座に見えなくなるということはないでしょう。しかし滅びゆくその星のためにも、何かができるのではないかと炉利先輩は思い立ったのです。具体的なことは何も考えていない炉利先輩でしたが、閉鎖的な内部の信仰で終わっては悲しい、外部に知らせて大々的なお祭りにしたいと考え、星夜部の結成を決意したのでした。


  • ゆるふわメイド後輩を救え!園芸委員事件
    • 主人公くんたちが持つ神技を紹介するはなし(その1)。地域共同体における医療を担うのがゆるふわメイド後輩の家系であり、異能としては「瞬間記憶術」を保持しています。そのため定期試験では常にトップであることから、周囲からの妬みを買うこともしばしばありました。実際にゆるふわメイドに執着し、いやがらせをすることになるのが、地方議員一族の息子。ゆるふわメイドを疲弊させ、勉学に集中できないようにするため、花壇を破壊しては修復させるといういたちごっこを繰り広げていたのです(いやお前そんなことする暇あったら勉強しろよ・・・)。これを見た我らが主人公くんはこの花壇破壊事件に介入し異能を駆使して犯人を検挙するのでした。この時伏線として張られるのが、炉利先輩のことをゆるふわメイドが認識していなかった件について。ゆるふわメイドは瞬間記憶術により学園内で知らない人はいないと述べているものの、炉利先輩に関する認識が曖昧だったのです。これがただの言葉の綾なのか、重要な複線かで、なぜ隠匿しておこうとするナギ信仰を普及しようかに大きく関わってくるのではないかと思われます。
    • 母性の象徴!アイロンがけ!!
      • アイロンがけは一種の母性の記号となっており、家事スキルの中でも特に家庭を感じさせずにはいられません。キャラがアイロンをしている姿を眺めていてほっこりきます。『こいとれ』のうたは姉さんも『アストラエア』の落葉もアイロンがけによりその母性を表現しております。そのため、咲良がアイロンがけと言い出した際、私のテンションは地味に昂揚したのですが・・・。アイロンがけのイベントCGはありませんでした。残念で仕方がありません。どうでもいいことですが、毎日Yシャツを着るので洗濯機回した後、大量にアイロンをかけねばならず、一人でアイロンをかけているとうたは姉さんが彷彿とされてやみません。


  • 金髪ツインテールツンデレ巫女は星空のメモリアにもいましたね
    • 主人公くんたちが持つ神技を紹介するはなし(その2)。同級生巫女の神社にはナギ信仰に関する文献が多く所有されていました。これを炉利先輩が見せて欲しいと頼むも、すげなく断られます。するとどうでしょう!!なんと文献が神社から盗まれ炉利先輩の家に届けられているではないですか。どんなに厳重に施錠してもダメであり、警察に頼めよ・・・という読者の突っ込みもさておき、異能事件として扱われることになります。犯人は炉利先輩の眷属(守護霊)である幼女。ステレススキルを保持しているとのことでした。このことからも炉利先輩に対する伏線が張られていきます。
    • 一方で同級生巫女のキャラクター紹介。典型的なツンデレを地で行っており、さらにシンデレラコンプレックを患っています。常識人枠の一方で、封建的な家系に縛られることから抜け出すことを夢想しており、いつかきっと王子様が・・・と考えているのですね。そこへ主人公くんがお姫様扱いしてあげればフラグは成立さ。チョロイン風味をいかんなく発揮してくれます。


  • イモウト-ロンリネンスと星夜部への入部
    • 主人公くんへの依存度が高い系イモウト。サキガケジェネレーションやワガママハイスペックのイモウトが雰囲気的には近いです。イモウトは日常パートで出現率が高いため、本作でも極度の存在感を誇っています。凄惨な過去が背景にあることから現在のようなポンコツ系な人物像となったことが匂わされているので、その過去をどのように描くかで、現在の時間軸におけるウザさの受け取り方が変化すると思います。面倒を見てあげたいという父性的な欲求を満たすための装置としての側面もあることでしょう。
    • このイモウトは兄への欲望を持っており、構ってちゃんであるけれども、逆に兄の足枷となることを嫌っています。屋上ダイブ事件はそんなイモウトの殊勝な側面を描くことに使われています。体調不良となり家での休養を命じられるも寂しくなって登校しちゃうイモウト。屋上で時間を潰しているところを兄に発見され言いつけを破ったことを恐れるイモウト。そんなわけで屋上から転落しちゃうイモウト。それを異能を使って助ける主人公くん。この一連の作業を入れることで、主人公くんが持つ肉体強化系の能力と、イモウトに対する愛情を表現できるのですね。
    • 主人公くんのイモウトへの愛情は周囲の知る事実となりました。これに対しヒロインズは、主人公くんがイモウトを孤独にさせないために自分を孤独にさせてしまっていると指摘します。もし星夜部を結成すれば主人公くんだけでなく、みんなで病弱なイモウトを支えてあげることができるのではないかとのアドバイスも受けます。上記のようなヒロインの支えを受けた主人公くんは、自分が妹を救うんだ!!という頑なな感情から解放され、周囲を頼ることを覚えます(『こいとれ』のイモウト問題でもテーマとなりましたね)。こうして主人公くんは炉利先輩の誘いに乗り星夜部に入部することを決意。ヒロインズもメンバーに加わり、星夜祭に向けての活動が始まったのでした(体験版・完)。