『友だちから恋びとへ 体験版』 (あざらしそふと、2022年1月28日)の感想・レビュー

ゲーム会社勤務で企画を命じられた主人公が婚活会場にネタ探しに行く話。
そこで出会ったのがポンコツ系クール作家と搾取されてしまう売れない声優。
二人とも本業だけではそれぞれ副業バイトで凌ぎながら夢を目指す日々。
一方主人公は一度大きな失敗をして現在の部署の先輩に拾われた過去があった。
先輩は主人公を立ち直らせるため、わざわざ企画担当にしてくれたのである。
婚活会場で3人は意気投合し、その後も度々出会うようになる。

ナヨナヨしている主人公・クールポンコツな作家・搾取される底辺声優

f:id:r20115:20211227205640j:plain

  • 主人公が企画したゲームにヒロインを起用する展開になりそう
    • 本作はテーマや主題を重視するよりもキャラに主軸を置いたキャラゲー風味が濃いです。キャラゲーの場合はまず主人公を受け入れられるかどうかがポイントになります。本作の場合は主人公がナヨナヨしている感じなので人によって合う合わないがありそうです。この主人公はかつていい加減な仕事をする人々に苦労させられ、失敗してしまった過去があります。そのためチャンスに対して消極的になりがちなのですが……すっぱり断ることも無く、だからと言って進んで受けることもせず、ウジウジと悩み続けていきます。流石にプロローグで立ち直り、製品版からはヒロインと共にゲーム制作の困難を乗り越えて行くのだろうなーと思っていたのですが……なんと、体験版最後までナヨナヨは続きます。一応、体験版ラストで先輩の提案に乗り、ゲームの企画の仕事を受けることにするのですが、引き受ける結論をしゃべるまでがまどろっこしく、ウジウジした会話の運び方をするので、ちょっと注意が必要です。主人公が失敗したという仕事がどんな内容なのかも彼を受け入れることができるかの重要な要素になりそう。
    • ヒロインたちはどうかというと、二人とも世間知らずのところを付け込まれているような感じが強いです。一人目は残念美人なポンコツ系クールの黒髪作家さん。彼女はシナリオライターを目指しているものの、その実態はタウン誌の記者として二束三文の記事の穴埋め記事を書いているという状況。主人公との出会いは迷子の子どもを助けるといった手垢に塗れるもので、その後婚活パーティーで運命の再会!という流れになります。
    • もう一人のヒロインは売れない底辺声優で、ゲームショップでバイトをしている人当たりの良い女性です。テンションが高くて、そのノリで行動し余り人の話を聞かない傾向があります。声優としての底辺レベルは、メーカーに収録当日に台本を渡されたり、決まっていたモブキャラの仕事をイキナリ吹っ飛ばされたりとけちょんけちょん。いいように利用されている感が満載です。主人公とのフラグ構築はバッティングセンターで遊ぶシーンが挿入されます。ここでもろくにバットを振ったことが無いのに最高速度に設定したり、適当にぶん回して怪我をしそうになったりと、面倒な女ムーブを醸し出しています。
    • 二人との交流を通して多少は自信がついた主人公が先輩から貰った企画の仕事を受ける気になり体験版は幕を閉じます。キャラの配置的に主人公が企画したゲームで、シナリオと声優はそれぞれのヒロインが起用され、みんなで頑張ってゲームを作ろう!というノリになるんじゃないですかね。その他の印象としては、立ち絵とイベントでキャラの顔が安定していないこととか?番宣の1枚絵とゲーム中のヒロイン、顔が違う。


f:id:r20115:20211227205649j:plain

f:id:r20115:20211227205645j:plain

f:id:r20115:20211227205653j:plain

ライター保桜氏が関わった過去作はコチラ


ざらしそふと関連