【感想】豚レバ1話「キモヲタのモノローグを中心とする台詞劇を声優松岡禎丞さんがお届けする」

動きは殆どなくキモヲタがブツブツと気持ち悪い独り言を呟くという演出を松岡さんが彩る作品。
主人公はメガネヒョロガリクソ童貞を自称する気持ち悪い男子理系大学生のテンプレ的存在。
豚のレバーを生のまま食べて昏睡したことで異世界転生し豚になっている所をヒロインに救われる。
女性を二次元的記号の消費対象としてしか見なせず頭の中でキモヲタ特有の欲望を垂れ流しにする。
だがヒロインは人の心情を読み取る異能を持つ存在であり、逆に主人公の欲望を純粋なものに捉える。
松岡禎丞さんの演技が光る作品でありよくこんな台詞劇をアニメ化できたなと声優の演技の凄さが分かる。

松岡劇場~キモヲタ的モノローグの垂れ流しを中心とする脚本をアニメとし輝かせた~

欲望を垂れ流しにする主人公と何でも叶えようとしてくれる都合の良いヒロイン

本作は眼鏡ヒョロガリクソ童貞を自称するキモヲタ的男子理系大学生がレバーを生のまま食べたことで昏睡し、豚として異世界転生したという設定である。第1話はそうした背景や転移先の異世界の設定を紹介するべく長々とした文章が続くため、これが小説だったらそっ閉じするレベルである。ひたすらクソ長いキモヲタのモノローグを読まなければいけないため原作はさぞキツかろう。

だがアニメではそんな気持ち悪いモノローグを声優松岡禎丞さんが彩ってくれるぞ。もはや松岡劇場と讃えられるレベル。主人公のことを無条件に崇拝してくれる都合の良い金髪美少女に対し、ナデナデして欲しいやパンツを見たいと欲望を垂れ流しにする。このヒロインは人間の心情を読むことができる異能を持つ種族であるため、豚となった主人公を人間だと認めるのであるが、主人公の欲望の垂れ流しに接し、寧ろ裏表の無い純粋なものであるとして好意的に受け入れるのだ。普通だったらこのようなキモヲタの欲望を目の当りにしたら蔑視するのであろうが、ヒロインは種族的に奴隷的存在であり、主人公の欲望を何でも叶えてくれるのである。スカートを短くしてパンツを見せてくれたり、服まで脱ごうとするので薄い本では獣姦されるに違いない。

流石にこのようなゼロ年代ラノベの都合の良い系ヒロインは2020年代の読者には合わないと判断したのであろう。主人公はツンデレ妹概念を流用しながらヒロインに対して無償奉仕しなくて良いと説く。脚本はキモヲタのモノローグとそれに対して純粋に応える都合の良いヒロインの台詞劇を中心に構成される。そして終盤になりようやく魔法使いである王に呪いを解いてもらうために王都を目指すという目的が開示される。ヒロインもまた王都へ旅立つ予定であり、その度のお供を求めていたため、一緒に行くことになった。

ツンデレ妹概念を利用し、何でも言うこと聞いてくれなくて良いと説く
鉄壁スカートを遵守するかと思いきや最後はパンツエンドだった

2023秋アニメ第1話感想まとめ