たまき先輩闇落ち回。だがサンボマスターの「輝きだして走ってく」を聞いて再起する!
人々が社会集団で生きねばならぬ以上衝突は必至であり学園生活で利害調整を学んでいく。
たまき先輩の事例もその一つであると言ってしまえばそうだが当事者には当事者の辛さがある。
夏帆は登校拒否になった挙句退学し、ガールズバンドの仲間は悪口を撒き散らしてやめていった。
たまき先輩が最後に縋ったのがガチ百合の恋愛感情を持っていた東京にいた時の元カテキョの先生。
だが当該先生は何も言わず結婚を決めており、たまき先輩は自分はその程度の存在だと絶望する。
こうして闇落ちしたたまき先輩は自縄自縛に囚われ呪いの言葉の怨嗟で自虐を行う!
しかしたまき先輩はそこから自分で立ち上がれる強さがあった。それがサンボマスターというわけさ。
涙を撒き散らしながらダッシュしたたまき先輩は浄化され、音楽に生きる方向に自己の生存理由を見い出した!
音楽による人生の支え
たまき先輩が大阪に転入して初めて友達になったのが夏帆。だが彼女は中学時代に不登校であり、高校では挽回するため無理をしていた。そのためバンドでのボーカルアイデンティティが打ち砕かれ、好きな男がたまきを好きであることを知ると精神崩壊を迎えた。元々集団生活に耐性が無かった夏帆はそのまま不登校→退学→通信制のコンボを決める。それでもたまきとの関係性は修復したみたい。退学後にもフツーに会っている描写があり、たまきは軽音部続けて欲しいと託される。だが悪いことは重なるもので、ガールズバンドを組んでいたその他の仲間2人がたまきについての悪い噂を流しまくる。喜多を寝取るために夏帆を陥れたビッチとの風評被害が蔓延してしまった。
そんなたまきが救いを求めたのが、東京時代に惚れておりガチ百合感情を抱いていた元カテキョの先生だった。メッセージアプリで連絡を取ると会ってくれるというので上京したが青天の霹靂。なんと元カテキョ先生は結婚するのだと言うことが告げられる。たまきは初耳であり、カテキョ先生にとって自分は知らせる価値もない存在なのだということを認識してしまう。そして今回のハイライト「たまき闇落ち」。自縄自縛の呪いの怨嗟に苛まされるのだ。
今さらひかり先生に会ってどうするつもりだったの?わざわざ東京まで出てきてバカみたいだね。夏帆のことも最初からわかってたんでしょ?夏帆があんたに劣等感を抱いていたことも。夏帆は喜多くんのことが好きで喜多くんはあんたに好意を持っていたことも。全部わかってて気づかないふりしてたんだからほんと白々しいね。自分は何も知らない純真無垢な人間みたいな顔して本当に言いたいことは何も言わないから誰ともわかりあえないんだよ。あんたは。そんなだからあんたはずっとひとりぼっちなんだよ
フツーの作品だったら、ここから闇落ちが続いて立ち直るのに時間がかかったり、一生立ち直れなかったりするものだが、これは『ふつうの軽音部』!音楽の力が人の支えとなることをテーゼとしているのだ!たまき先輩はサンボマスター「輝きだして走ってく」を聞きながらダッシュし、嗚咽と共に涙する。たまき先輩の濁っていたソウルジェムは音楽により浄化され、覚悟ガンギマリとなると再びバンドに向かうのであった!!