【感想】学園アイドルマスター「体当たりのラブコール」(2024/05/16)を読んだ。

仔犬が超大型犬に成長しても子どもの頃と同じノリで甘えて来るので押し潰されそうな話。
お姉ちゃん大好きっ子な花海佑芽はスクスクと成長し体格は既に姉を超えてしまっていた。
だが幼少期と同じように姉に甘えてくるため重戦車や猛牛が突撃してくるようであった。
姉の咲季は背後からではなく正面から来なさいと教え諭すがこれを聞いた佑芽は本気になる。
佑芽は助走をつけて凄まじい運動エネルギーを繰り出し、咲季を押し潰すのであった。
続いてその時の気分で昼食を一緒に摂る相手を変える佑芽の姿が描かれ、姉を誘いに来る。
咲季は佑芽の授業の様子を聞き楽しんでいることに安堵するとすぐに上達すると激励する。
佑芽はそんな姉が愛おしくなり、頭を撫で始めるのであった。

猪突猛進少女・佑芽、体当たりで愛情表現をするの巻

親愛のハグという名の殺人タックル

花海佑芽はお姉ちゃん大好きっ子。十月十日で生まれるため同学年だがほぼほぼ1歳違いという稀によくあるケース。花海家の両親は仕事で忙しかったため、姉の咲季が妹の佑芽の面倒をよく見ており、慈愛をもって接したため、お姉ちゃん大好きっ子となったのであった。だが花海咲季は極度の勝負狂で負けず嫌いに育ったため、姉より優れた妹など存在しないを地でいき、絶対に負けないことをアイデンティティとしていたのである。だが身体的な能力値やステータスの伸びは圧倒的に妹・佑芽の方が高かったため、咲季は常にアイデンティティ崩壊の危機に晒されていた。小さいうちに転び方を学ばないと大怪我をする、負けたことがいずれ財産になるといった言葉があるように、咲季も負けた方が(精神崩壊はするであろうが)成長に繋がることは自明であるのだが、咲季は妹に負ける恐怖と戦いながらも絶対負けないと叫びつつ凄まじい鍛錬を積んでいたのであった。しかし姉妹仲としてはすこぶる良く(若干共依存の匂いがするが)佑芽は咲季を良く慕っていた。その愛情表現がタックルであり、親愛のハグと称して体当たりをしてくるのであった。流石の咲季もこれを受けとめる事ができず押し潰されており、背後からではなく正面からぶつかってくるように指導を行う。だがこれによりタックル自体は正当化されたため、佑芽は助走をつけてすさまじい運動エネルギーを生み出し、咲季に殺人タックルをかますのであった。

正面からなら良いとのお許しを貰うと凄まじい運動エネルギーで体当たり

第二場面は姉妹で仲良くお弁当。佑芽は気分によって昼食を摂る相手を変えているらしく、今日はお姉ちゃんの気分と言ってランチに誘う。花海姉妹は屋上でお昼ご飯にするのだが、咲季は佑芽が学校生活をきちんと送れているかどうかを聞く。佑芽は怒られてばかりいるが楽しいと、トレーニングに喜びを見い出していた。これを聞いた咲季は安心して、すぐに上達すると励ます。ここで咲季はいつものように佑芽にマウンティングするのだが、佑芽はそれを微笑ましく思ってしまうのだ。能力値的には既に逆転しており、姉を脅威と感じたのかもしれない。佑芽は姉が愛おしくなってしまい、いきなり頭を撫で始めるのであった。かろうじて現在は咲季が負けていないだけだが、佑芽が勝ってしまった時には二人がどうなってしまうのか分からない危うさを秘めている。

姉の頭を撫でる妹
体当たりのラブコール

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