【感想】わんぷり46話「かつてセカイ系に囚われていたニャミーが同様のザクロに世界の広さを語る」

わんぷりの序盤においてキュアニャミーは自分と猫屋敷まゆだけのセカイとして世界を捉えていた。
だがニンゲンは社会性に基づく生き物であり、セカイ系は麻疹のようなもので、いずれは脱却する。
キュアニャミーも世界が自分と猫屋敷だけで閉じられるものではないと知り、社会に参画した。
一方で敵幹部のザクロもセカイ系に囚われており自己とガオウ様がいればそれで良いと世界を閉ざす。
そんなザクロに相対するのがキュアニャミーでありセカイ系は乗り越えられるべきものと諭す。
それでも頑なに拒絶するザクロに対し、ニャミーは構い続けると述べ、何度でも手を差し伸べるのであった。

セカイ系は麻疹の様なものであり、いずれは脱却すべきものである(という風潮)

世界はセカイ系では無いことを説くキュアニャミー

セカイ系には様々な解釈があるが、基本的には自分とパートナーだけがいればそれで良いというシナリオ形式である。その亜種として世界とヒロインを天秤にかけるパターンも多い。わんぷりにおいても当初キュアニャミー氏はセカイ系を唱えており、猫屋敷まゆだけ守れればそれで良いと世界を閉ざしていた。だがプリキュアたちとの交流の中で考えを改めていき、世界は多様な生き物で構成されていることを知り、セカイ系を脱却したのである。今回はそんなキュアニャミー氏が、同様の考え方に陥る敵幹部ザクロに共感しながらも教え諭す回であった。
 

キュアニャミーのゴッドハグ!

ザクロは浮気性な気質も見せたが基本的にはザクロ様の安寧を一番に考え忠誠を誓い思慕の念を抱いていた。前回トラメが成仏したことで、本当にガオウと自分だけになってしまったため、ますますセカイ系に囚われていく。だが猫屋敷まゆが皆にセーターの作り方を教えた時には興味を抱いていたし、クリスマスツリーを綺麗だと感じる心の機微もあった。キュアニャミーはそれをセンスが良いと評し、セカイ系から脱却させる道を指し示そうとする。魔獣と戦いながらニャミーはセカイ系に囚われていたかつての自分をザクロに語り、それは視野狭窄であり世界を見ていなかったとする。
 

社会性を意識するザクロ氏

そして実際に社会を構成する他者たちと協働することで、魔獣を鎮めて見せるのである。キラリンアニマルの力を得て飛翔し、仲間たちの力で空へと舞い上がり、魔獣に対してゴッドハグで抱き締め、ニコ様の浄化技を放つのだ。こうして邪悪パワーから解き放つことに成功したニャミーはクリスマスにザクロたちを誘う。ザクロは自分が寝返ったらガオウ様が一人になってしまうと去って行ったが、ニャミーはそれでもかまい続けると諦めない心を見せた。

わんぷり感想まとめ