大図書館の羊飼いの「鈴木佳奈」ルートで描かれるのは「人間関係の煩わしさ」。
親友に裏切られて傷を負い、他者を信じられなくなってしまった佳奈すけ。
信じられる仲間に出会っても自己をさらけ出せず思い悩む毎日。
せっかく出来た親友と三角関係になり、過去のトラウマが炸裂する。
鈴木佳奈のキャラクター表現とフラグ生成過程
鈴木佳奈は明るく賑やかしのお笑い担当後輩。しかし、それはキャラ作りの結果であり、自分を傷つけず他人と人間関係を構築するための鎧みたいなものでありました。そのため、表面的にはうまく対人関係を構築できるものの、親友が作れずにいたのです。主人公の筧さんは、他人と当たり障りのない関係であってもそれで良いという思想をお持ちでした。しかし佳奈すけの場合は、ひとりぼっちでいる悲しさや寂しさを引き摺ったままだったのです。卑屈な自己を演じて自尊心の欠片もなく周囲に会わせて生きてきた佳奈すけは、同類である筧さんにときめきシンパシーを感じていきます。図書部のみんなにだったら演じることのない自分を見せられるかもと、佳奈すけは図書部に賭けることになるのでした。そして佳奈すけは寸劇の出し物でシナリオを書き上げ、自分を確立していくことになります。
逆境にめげず闘志を燃やして立ち向かう佳奈すけの姿は筧さんの心を揺さぶります。しかし、そんな佳奈すけを待ち受けていたのは、親友と筧さんを取り合う三角関係でした。佳奈すけは寸劇イベントで真摯さを証明することになり、それが同級生の御園千莉の心を打ち、友達となることができたのです。けれども千莉も筧さんに好意を抱いていたので、さぁ大変。ここで佳奈すけに女子校時代のイジメ=ハブンンチョ事件のトラウマがフラッシュバックしPTSDが炸裂!精神崩壊寸前にまで陥ります。折角できた友達を裏切りたくないと懊悩し、筧さんにも応じようとしません。どうなる!?佳奈すけという展開になりますが、やはり図書部は性善説!御園千莉は佳奈すけと正面から向き合い、複雑な感情を抱きつつも、それをも許容することを示したのです。人間不信に囚われていた佳奈すけは人と接する暖かさを知りトラウマ克服。自己を偽ることを辞めて生きていくことが出来るようになってハッピーエンドを迎えます。
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千桃
大図書館
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