クラウドアトラスとやらを見た。

大学の時の倫理学の教授の影響で映画をたまに見る。
何を見るかはその時に適当に決める。
今回はクラウドアトラスとやらを見た。まぁつまらなくはない。
いかにも左的な反体制のお話でこういう内容は嫌いではないわな。
るーすぼーい(車輪とかG線のライター)とかのエロゲにありそう。
管理コントロールされた安寧な束縛された秩序から自由を求めて反旗を翻す。
扱われているモチーフは以下の通りで、各種場面転換をしながら解放運動へと繋がっていく。

  • 奴隷貿易
    • 白人が黒人に助けられることによって奴隷解放運動へと目覚める。白人が優越しているという人種理論はアリストテレスだか進化論だとかと根拠づけられていることが当たり前の世界で、人種間の平等とかを扱っている。
  • 同性愛
    • 同性愛者のため世間から異端扱いされた青年が己の虚栄心を満たすために、音楽を譜面に落とすお仕事に就く。結果、名作を作り出した上で自殺。自分を認めてくれない社会に対して、芸術によって名を残すという一種の解放運動とまぁ捉えることも出来るのではないか。
  • 原子力エネルギーと石油メジャーの間の既得権益の問題
    • 石油メジャーは既得権益確保のため、原子力爆発事故を起こそうとしていた。それを知ったジャーナリストは立ち上がったため、殺し屋に狙われる。妨害工作をやめ個人として安寧な暮らしを得ても、原発事故が起こったらたくさんの人間が死ぬ。煩悶の末、殺し屋に狙われながらも無事に妨害に成功する。アメリカ社会におけるヒスパニックや不法移民の話もモチーフとして登場する。
  • クローン複製人種
    • 近未来韓国。クローン複製人種は純血種たる人類に奉仕させられる存在となっていた。その複製種は自明のこととしてルーティンワークを受け入れていたが、ひたすら従属するだけの人生に対して疑問を抱くようになる。で、複製種はその役割を全うしたあと解体されタンパク質源となることが分かり、こんなシステムぶっこわせと反乱を起こす。
  • 文明崩壊後における未開社会
    • 人付き合いが苦手でびびりやな山羊飼いのオッサンは、人食い種に友人が襲われたときに保身に走り見殺しにしてしまった。そして村八分の生活を送るようになる。自分の頭に巣くう、悪魔の囁きという名の保守的な安寧との戦いを描く。文明崩壊後の未開社会に残されたかつてのロストテクノロジーとか風の谷のナウシカっぽいなぁとか思う。最後はオッサンが頑張って、放射能に晒された地球から人類を救い、地球外コロニーに対するSOS発信装置により、地球外の惑星へ移住してエンド。