紙の上の魔法使い(体験版)の感想・レビュー

魔法の本を開くと固有結界が発動し、筋書き通りに登場人物の役割を演じさせられるはなし。
主人公くんやヒロインズたちが色々と歪んでいて(欠陥を抱えていて)かなり好印象。
体験版では実妹ヒロインが死ぬ(設定上)ところまでプレイ出来る。
主人公くんは魔法の本の全容を解明することはできるのか!?
体験版が結構面白かったので予約した。

紙の上の魔法使い体験版概要


  • 自作自演でイジメられているフリ(ヒスイの排撃原理)
    • 第1章では物語の導入として、魔法の本の設定が紹介されます。それは魔法の本を開いた者は、その本のシナリオ通りに振る舞うことを強いられるということでした。主人公くんは知らず知らずのうちに渦中に巻き込まれていきます。ここで魔法の本を開いてしまったものは、ピンク髪のかなたさん。見てくれは良いものの、好奇心が旺盛で探偵まがいのことをしていたので他人からうざがられていました。そんなかなたさんは間接的なイジメを受けているというのです。不憫に思った主人公くんは情が移りかなたさんを支えていくのですが、その無意識な行動こそが魔法の本に強制された感情だったのです。そして作中のなかで早々にネタばらしが行われます。かなたさんは好奇心から魔法の本を開いてしまい、その内容は恋心を抱いた少女が意中の相手に振り向いて貰うために自作自演で虐められているフリをするというものでした。歪んでます。相手と関係性を構築するために、わざと負のエネルギーを使用するというものですね。魔法の本の固有結界を解くには、その本のシナリオ通りに物語りを終わらせることでした。主人公くんはかなたさんの恋心を受け入れ気持ちを受け入れます(仮初め)。都合が良いのは、魔本を解いてしまえば、記憶も失われるということ。かなたさんは主人公くんへの想いを忘れ去ったのでした。



  • ツンデレニートヒッキー活字中毒お嬢様(ルビーの合縁奇縁)
    • 第2章はヒロインAの紹介。ヒロインAは魔法の本を管理している一族である夜子さん。ツンデレニートヒッキー活字中毒お嬢様です。夜子さんはいわゆるアルビノであり、銀髪に紅眼だったので、周囲から奇異の目を向けられて育ちました。そのため集団生活に適応できず図書館にヒキコモリ、物語消費をするだけの装置に堕したのでした。そんな夜子さんをはめるのが第2章。実は魔法の本が開かれていないのに開かれたと思い込ませてしまったのです。こうして魔法の本のシナリオ通りに学校に行かなければならないと夜子さんに刷り込みをおこないます。そして学校に通うことになった夜子さん。ここで夜子さんのスーパーツンデレいちゃラブ学園生活編をお楽しみください。登校拒否であった夜子さんは教科書すらもってこず、勿論学校の勉強について行けるわけもありません。そんな夜子さんと机を並べて色々といじってあげるシーンは一読の価値ありです。英単語をローマ字読みしてしまう夜子さんは可愛いなぁと。しかしながら幸せの時間は永遠に続くというものでもなく、ついに魔法の本なんて発動していないというネタ晴らしが!本に強要されずに主人公くんとまんざらでもない時間を過ごした夜子さんは再びヒッキーに戻ったものの次第にオープンハートしていくのでした。



  • ガチ妹近親相姦(サファイアの存在証明→オニキスの不在証明)
    • 第3章はヒロインB。妹ものは慨して両親との関係と社会的承認がテーマとなりますが、この作品ではどのようなキャラクター消費を見せてくれるのでしょうか?→→この妹;妃さんは両親との関係については家族の絆を完全否定し、社会的承認についても背徳感がはんぱないので好印象です。一般的に、両親との対立はどんなに『暗夜行路』していても最後は『和解』で終わることが多いし、もしくは完全に投げたまま終わるので(『大図書館の羊飼い』玉藻ルートや『小さな彼女の小夜曲』など)、両親と和解できなくてもいいよねと言ってもらえると救われる気分です。妃の不幸話として両親との関係が不仲になっていく様子は一読の価値ありです。
    • 第3章で開かれる魔法の本は『ONE』を彷彿とさせます。周囲から存在が忘れられていき、最後には最愛の人にも忘れられてしまうというノリです。『ONE』と異なるのは以下の通り。『ONE』では攻略ヒロインの記憶の残渣により存在の観測がなされ、いわゆる「永遠の世界」から回帰します(という話だったと思うたぶん)。一方でこの作品では忘れられた少女が一から人間関係を結び直すという設定になっています。しかしながら、妃ルートでは魔法の本通りに物語が進展しません。なんと主人公くんの記憶から妃の存在が消滅されないのです。これにより妃はここぞとばかりに主人公くんに甘えまくります。
    • 妃は今まで背徳感や社会的不承認によりその関係を秘匿せねばなりませんでした。しかし妃の存在を周囲が忘却しているため、人目をはばからず主人公くんと関係が持てるのです。イビツな主人公くんと妃の描写はレッツ背徳!ばりに

なかなかいいものでした。ですが、幸せは長くは続きません。魔法の本通りに物語を進展させなかったため、妃は突如死んでしまったのです。精神崩壊しかける主人公くんですが、ここで魔法の本の隠された意図にたどり着きます。するとどうでしょう。タイトルにある通り「紙の上の魔法使い」が出現し、魔法の本の真実を解き明かすことになっていくのでしたと体験版終了。