フェアリーテイル・レクイエム(体験版)の感想・レビュー

童話を題材にした謎解きモノ。
攻略ヒロインたちはそれぞれ自分が童話のヒロインだと思い込んでおり病院に隔離されている。
主人公くんは記憶喪失状態から始まり、ヒロインたちと接する内に病院に違和感を覚えていく。
診察と称して性的嫌がらせを受ける様子を垣間見せられ、オトナたちに不信感を募らせる。
そんな中で死体の消えた殺人事件が発生。ヒロイン達の中に犯人がいるのではと疑惑に駆られる。
最後に信頼すべきヒロインを選び個別に入った時点で体験版は終了となる。

体験版の流れ

  • お伽噺症候群とは何か
    • 私が童話を読んだのは幼稚園の頃であり、各物語の記憶もおぼろげでしたが、作中の移動マップで図書館を選択でき、そこであらすじを確認。不思議の国のアリスって夢オチエンドだったんだっけーとか思いつつ、各童話の内容を把握して、本編へ。作中において各ヒロインは自分が担当する童話を聖書として認識していて、その通りに振る舞うことを自明としているのです。オトナの医者からは彼女らはそれぞれトラウマを抱えており、PTSDを発生させないように、童話の人物になることで精神的自衛を図っているとのことでした。例えばグレーテルは貧困欠食児童であり、白鳥の湖では双子問題などが匂わされているわけです。そんな中、ゲルダを担当するヒロインだけが、自分の症状を自覚しており、病院に対して反抗的な態度を示します。ゲルダは自分が物語の登場人物ではないことを訴えているのですが、だからといって本当の自分の名前や出身、アイデンティティなどを思い出せているわけではないので、歯がゆく思っているというわけです。そして病院が平和なら気長に待つこともできるのでしょうが、安心できる場所ではないことが示唆されていくのです。


  • 病院の謎と怪奇事件
    • 聴診の際に乳房をもてあそばれるアリスや乳首をいじられるグレーテル。発熱し座薬をいれられる際に秘所をこねくりまわされるゲルダや、王子と称されてセクロスに励むことになるラプンツェルなどの様子を主人公くんは半ば強制的に見せられていくことになるのです。不審の念を抱きつつある主人公くんでしたが、主人公くんの存在が各ヒロイン達に童話の道筋から外れた行動をとらせることになったのもまた事実でありました。シナリオが動き出したところで事件発生。なんと焼死体消え去り事件が起こったのです。お菓子を焼いていたアリスとグレーテルが煤煙に包まれちょっとした大騒ぎに発展。アリスはカマドで死体をみたと証言しますが実際には発見されません。さらに主人公くんの部屋に残されたスケッチブックには、ヒロインの中に罪人がいると予告されているではありませんか!主人公くんはこの焼死体事件を契機に、信頼できるヒロインを個別選択し、ミステリに挑んでいくことになります。