D.C.4 ~ダ・カーポ4~ 生誕のアルティメットパーティー!の感想・レビュー

恋愛相談をしているクラスメイトを助けてカップル樹立支援を手伝う話。
この活動を経て他者を喜ばせることに目覚めた主人公くんは同好会設立の決意をする。
おそらく本編はこの「人を特別な笑顔にする同好会」が物語を進める軸となるのだろう。
しかしカップル支援とか言っても何か具体的な事例が取り上げられたわけでもなかった・・・
Vtuberの世界、迂遠な教員による雑談、桜の少女の鏡、そしていつものさくらさん等が伏線。

主要イベントである「カップル成立大作戦」が正直言って微妙かもしれない。

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  • 物語の原動力となるのは白河さんの異能
    • 中三のクリスマス前の12月、主人公くんはクラスメイトの少女たちの手助けをすることになります。ダ・カーポシリーズでは感情操作系の異能を持つ白河一族ですが、今回の白河さんは男女間の心の機微を読み取れる能力っぽいですね。4の白河さんはこの異能を使って、縁談オバチャンよろしくお節介を焼き、カップル成立支援に暗躍していたのでした。しかしクリスマス前に異性と過ごしたいと思う学生は多く、白河さんは処理しきれなくなってしまい、それを助けるというわけです。
    • お悩み相談部や恋愛相談お節介は、粗製乱造されたシナリオパターンなので、独自性をどのように出すかがシナリオの見せ所なっています。この作品の場合はどのように提示するのでしょうか?……いやー、何か正直主人公くん何もしていなくね?……もう既に、白河さんの異能によってカップル候補にはある程度目途が立っており、主人公くん及びその一派は羅列的に本人確認に行くだけ・・・しかも聞き取りをやるのは友達で主人公くんはメモ係りなだけ・・・


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  • 体験版で一番目立っているのはイモウト
    • また、シナリオの大きな目玉として、主人公くんのイモウトにも言い寄る男連中がおり、それを本人が断るという一大ビッグイベントが用意されているのですが、肝心のお断りをする描写すら描かれません……えー、これってせめて、普段異性として意識していないイモウトが、男子生徒たちに告白されることで、主人公くんが心情変化させるって手法に使われるイベントじゃないの!?!?主人公くんは全く意に介しませんでしたーーー。
    • そしてカップル成立支援活動が終わり、イモウトが主人公くんにご褒美のデートをねだり、二人でクリスマス遊園地に行くはずだったのですが・・・。遊園地の所有者である資産家のお嬢がチケットを配布し、友達グループでの参加になってしまいます。大好きな兄とのデートと仲間との交友関係の間で揺れるイモウト。それでもそんなイモウトの感情に全く気がつかない主人公くんよ……


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  • 本編への繋がり「人を特別な笑顔にする同好会」
    • 体験版の終局部は、「今回はお手伝いだけだったけれども、人の幸せな姿を見るのっていいよね!」的なコメントをすると、それをメンバーに拾われてなし崩し的に、「人を特別な笑顔にする同好会」を結成することになったよ!!というオチ。これで本編に繋がるお膳立てが建てられました。・・・え!?本編でも体験版と同じようなお悩み相談部的なことを繰り返しすんの!?とプレイヤーたちは思わずにはいられなかったことでしょう。せめて、もう少し攻略ヒロインの人物像や関係性を掘り下げるイベントになることをお祈り申し上げます。
    • シナリオの伏線としては以下の通り。冒頭でVtuberの世界へ入り込んだような描写・4の主人公くんは相手の真なる笑顔を映し出す魔法の手鏡を使える・メインヒロインが桜の木の下の鏡の少女っぽい・教員の授業の雑談が物語の背景とリンクしている?・そしていつもの芳乃さくらさんといった感じでしょうか。

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