ブルーアーカイブ「聖園ミカ」絆ストーリーの感想・レビュー

特権を喪失したお姫様がそれでも生きていかなければならない辛い日常の中で先生に救いを求める話。
Vol.3のエデン条約編で闇落ちし学園都市を崩壊の危機に陥れたミカはそれ相応の報いを受けた。
だが今度はスケープゴートの対象となってしまい社会的制裁を受け日陰者としての日々を強いられる。
気軽に話せる友達もいないミカにとってその救いとなる存在は先生しかいなかったのである。
序盤ではミカのワガママに付き合いながらも彼女が贖罪の日々を過ごしていることが匂わされる。
そしてミカはイジメを受けることとなり先生に買って貰ったスク水をズタズタにされてしまうのである。
しかもミカが暴力を振るったことになっており面倒事を嫌う教員から先生が指導を引き継ぐことに。
覆水盆に返らずと嘆くミカに対し、カタチは歪であったとしても生まれ変わることはできると説く。

聖園ミカのキャラクター表現とフラグ生成過程

学用品すら満足に買えない経済力となり先生に支払ってもらうミカ……
  • それでも生き続けなければならない日常
    • これまで特権身分の生活を享受し、お姫様としてチヤホヤされ学園に君臨してきた聖園ミカ。しかしVol.3で闇堕ちし学園都市を崩壊に陥れたことで処罰が下され、特権を喪失した。生活レベルを落とすのは難しいとよく言われるが、ミカはこれから一般生徒として、また罪を犯したことを一生背負って生きていかなければならなくなったのである。
    • これまでワガママ放題であったミカには辛い時に自分を支えてくれる心からの友人など存在しなかった。そのため先生に救いを求めるのである。しかも素直に助けてと言えず中途半端にカッコつけてしまうので、いつもしっぺ返しが来るというオチになる。先生とショッピングに行って楽しくお買い物をしようとするも、経済力を失ったことにより学用品さえ揃えられない失態を晒す。そんなミカに対して先生は大人のカードで支払いを済ませる。またボランティア300時間を言い渡されたミカは一人でやり切ることができず、先生を頼ってしまう。このエピソードではミカが先生に買って貰った物品をどんなに大切にしているかが語られる。その上、心の寂しさを抱えるミカはその切なさを埋めるため先生を騙して自室に誘い込み一晩を過ごさせるところまでやる。
    • 最後はミカが一連の挙に出た理由の一端が語られる。ミカは学園生活が上手くいってないのである。現代日本でもそうだが、合法的に叩いてもいい存在を生み出すことで、社会的不満のはけ口の対象とすることがままある。こいつなら叩いてもいいと空気が生まれてしまい、ミカはそれになってしまうのである。先生に買って貰った大切なスク水。それを隠されてゴミ箱に捨てられるだけならまだしもズタズタに切り裂かれてしまう。これにはミカも堪忍袋の緒が切れそうになり怒りの片鱗がにじみ出る。ミカはこれによく耐えたのが、いじめっ子たちは自滅して怪我してしまう。それをミカのせいにされたのだが、ミカは甘んじて謹慎を受け入れたのであった。
    • どんなに罪を贖おうと努力しても一度犯してしまった罪は消えないことで苦悩するミカ。そんなミカに対し、先生はズタズタになったスク水を修繕してもらい、補習授業部と綺麗にしたプールに連れて行くのである。こうすることで、先生は人生をやり直せることを比喩で示したのであった。ミカはこれからの人生を十字架を背負って生きていかなければならないが、先生がいる限り何とか歩んでいけるとハッピーエンドとなる。けどこれかなり絆と言うよりも先生への依存が深まっているよね……。
ボランティア300時間の一環として一人で広大な土地の草むしりを命じられるミカ
寂しさを埋めるために先生を自室に誘い一晩を過ごさせてしまうミカ
努力しても覆水盆に返らずであることに絶望するミカ
人生はやり直すことができることを示す先生
人生をやり直せる象徴としてのスク水を身に纏うミカ

ブルアカ感想まとめ