【感想】デパプリ44話「拗らせた中年男性が光之美少女に救済されるという構図」(2023.1.22)

プリキュアの中国語名は光之天使であり、彼女達を活躍させるには対極の存在が求められる。
では光之天使のアンチテーゼとは一体何か?それは摩耗した中年男性である。
プリキュアは敵を排除するのではなく、優しさと慈愛で浄化することが目的である。
それ故、必然的に人生に挫折した哀れなオッサンがJCたちに救済されることになる。
デパプリでは敬愛する師匠に認められなかった孤独な中年男性がラスボスとなる。
中年男性が信じられない仲間との絆をプリメンたちは尊び、絶対に諦めない心が浄化の根源となる。
和実ゆいはこれまで祖母のことばを引用してきたが自分の言葉で語る必要性を知った。
ラスボスには自分の経験で得た「ありがとうは心のあつあつごはん」を語るのだ。
どんなに自己を正統化しても醜く歪んでいる本質を突かれた中年男性は発狂する。
その隙にプリキュアたちは総力戦を仕掛けて悪の心を分離させることに成功する。

メンタルクラッシュを乗り越えた和実ゆいの精神的強さ「ありがとうは心のあつあつごはん」

プリキュアの思想~絶対に諦めない!~
  • 祖母の受け売りではなく、自分の経験からことばを紡ぐゆい
    • 今回のお話はラスボスファイナルバトル。圧倒的な力を手にしたフェンネルさんは流石に強く、プリキュアたちは手も足も出ない。これまでの技を駆使して戦うが、全く通じず、リョナられてボコボコにされ強制変身解除となるほどであった。さらにはおいしーなタウンに設置されたほかほかハート増幅装置である招き猫も奪われてしまう。ピンチに陥るプリキュアを助けることになったのが、シナモンが世界各地に設置した招き猫の存在であった。なんとシナモンは遠洋漁業で世界各地に立ち寄る途中、お土産と称して全世界に招き猫をバラまいていたのである。そのためおいしーなタウンの招き猫を回収されただけでは、屁でもなく、全世界のパワーがゆいたちを救うことになるのだ。縦横無尽に駆け巡る招き猫の姿をご覧ください。絶対に諦めないと自己を鼓舞する和実ゆいは、これまでおばあちゃん語録を引用していたが、ラスボスバトルでは自分の経験からことばを紡いでいく。それが「ありがとうは心のあつあつごはん」という台詞であった。

 

ありがとうは心のあつあつごはん
  • ラスボスバトルで総力戦 ~挿入歌キズナスペシャリティ~
    • ゆいのカウンセリングにより動揺したラスボスは暴走を始める。改心した敵組織女幹部によると、巨大怪獣化したフェンネルさんを倒すためにはスペシャルデリシャストーンに強い衝撃を与えればよく、それにより悪の心と分離できるのだという。拓海とシナモンさんからベホマズンされたプリキュアたちの総力戦が始まった。個人的みどころとしては、フェンネルさんの暴走を止められず精神崩壊して膝を屈してしまったローズマリーをシナモンが励ます描写。ローズマリーの肩にシナモンが手を置いて導く姿はオッサン二人の熱い関係性を読み取ることができる。二人は合体エネルギー波を放ってゆいがラスボスまで駆け抜ける道を切り拓くのだ!ゆいはプリメンたちから力を供給されると身体の芯を意識して「おなかいっぱいパンチ」を放つのである。これにより浄化技が決まりスペシャルデリシャストーンの切り離しに成功する。

 

ローズマリーを励まし合体エネルギー波を放つシナモン
  • フェンネルさんの救済
    • 意識を失い堕ちていくフェンネルさんをあくまでも追いかけてくれる和実ゆい。プリキュアたちは中国語で光之美少女と訳されるように、慈愛と優しさで敵を浄化する役割を持つ。では彼女達の対極に位置する存在は何かというと摩耗した疲弊中年男性である。だからこそ彼らがプリキュアの敵として設置されるのは必定であるのだが、プリキュアは敵を倒すのではなく浄化することが使命であるため、最終的に拗らせた中年男性たちは救済されるのである(例外はあるけれども)。プリキュアは女児アニメだが一部の大友が視聴しているのは、自分たちのような醜く愚かしい存在が救われる姿を見たいからなのかもしれない。
皆に道を切り拓いてもらいエネルギーを集めて「おなかいっぱいパンチ」を放つ和実ゆい

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