【感想】学園アイドルマスター 花海佑芽「The Rolling Riceball」を読んだ。

ライブを通して観衆と盛り上がり楽しさを共有することを目指すという天賦の才を持つ少女の話。
佑芽の姉・咲季がアイドルを妹との勝負の場としてしか考えられないのに対しこの差はどうだ!?
咲季はファンのことが見えていないのに対し、佑芽は最初から観衆と楽しむことを目指しているのだ。
これアイドルの精神性から見ても咲季が勝負をするまでもなく佑芽に完敗しているってことじゃないか。
物覚えの悪い佑芽だが持ち前のステータスと根性を活かして特訓しポジティブに曲を自分のものとする。
初ライブで観衆とのシンクロを唱える佑芽はPから冷静なツッコミを受けるが多分成し遂げたんだろうなぁ。

妹のことしか見えておらず観衆をスルーしがちな咲季⇔観衆との盛り上がりを何より大事にする佑芽

ライブにおいてファンとの盛り上がりを重視する佑芽

姉妹の間での本質的な問題が抉り出されることとなったシナリオ。学マスでアイマス信号機のセンター的ポジションを担っているのが、花海家の姉・咲季。だが彼女は純粋にアイドルを目指しているのではなく、妹との勝負としてしかアイドルを捉えられていなかった。そのため彼女のコミュでは観衆やファンが捨象されており、妹への対抗心のみが描き出されている。そのため多くのプレイヤーが違和感を抱き、本編でこの観衆見えていない問題が扱われるんだろうなと予想している。一方で花海家の妹・佑芽はどうかというと、アイドル論はさておき、無意識のうちに最初からライブをお客さんと楽しむという姿勢があった。それはソロ曲を貰う際にも示されており、「ライブで、わーっと盛り上がれる曲がいい」、「会場の皆さんが、す~っごく!楽しい気持ちになれる歌がいい」と述べるのだ。この時点でもう既に佑芽が軍配が上がったようなものだった。
 

持ち前の活力で「特訓」しゴリ押し的に全てを成功させる女・佑芽

曲の習得に際しても他のヒロイン達が友人などの第三者からアドバイスを貰うのに対し、佑芽は「特訓」で乗り越える。練習していない事は何も出来ない、習得するスピードが遅いと自ら豪語する佑芽であったが、いったん習得すれば爆発力が凄く、圧倒的ステータスで蹂躙する。フツーならこの「特訓」に耐えられないのであろうが、佑芽はこのゴリ押し戦法を実現できるほどの意欲と身体的恩恵があった。こうして無事にソロ曲を身につけ披露するライブに向かっていく。他のヒロインのルートではキャラが不安を覚えPが励ますというパターンをとるが、佑芽は自信マンマン。さらにはファンの皆と楽しさをシンクロできたらいいとのたまう。冷静なPはトップアイドルでも難しいと冷や水を浴びせるが、これを聞いて一層佑芽は奮起する。多分コイツならやり遂げたんだろーなと余韻を残して本編は幕を閉じる。

トップアイドルでも難しいファンとのシンクロをあっけなく成し遂げる佑芽

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