ef - a tale of melodies.第12話「forever/ef」の感想・レビュー

最終回のef - a tale of melodies.は優子成仏エンド。
悩める若者を導いた優子と夕くんがみんなの絆で再会を果たす。
未練を断ち切り天使と昇華した優子はあの世へ召されるのであった。


久瀬氏の手術も成功し一命を取りとめ、一期メンバー含め各々幸せな時間を過ごす。夕くんはそんな周囲が幸せに浸る姿を眺めていた。預かっていた記憶障害の娘も、死期を悟り自暴自棄になっていた友人も皆幸せになり、精神的支柱を担っていた夕くんの役割はそれぞれ異性へと引き継がれた。皆を幸せにしたのは夕くんと優子。みんなの絆がひとつになって二人は再会を果たす。死んだ女の幽霊と再会ですよ。思い起こせば、クリスマスで幸せを享受している時に起こった突然の悲劇で夕くんも優子もきちんとお別れできてなかった。そのため優子はなんか自縛霊っぽいのになり神様の思し召しの下で悩める若人にアドバイスをしてきた。今、その労苦が労われる時が来たのだ。数十年来ぶりの二人きりの時間を過ごし、成仏するため未練を断ち切る。


優子が天使と昇華する場所は学校の屋上、すべてが始まった場所。巡り巡って鍵が二人のところに帰ってきましたよ。別れを惜しみながらも、二人はもう前に向かって歩いていけていたの。夕くんは鉄の男だなぁ、涙を必死にこらえながらも最終的には泣けてしまう姿には涙がそそる。もともと夕くんは一人で歩いていた男で、そこに大切な女が出来たことで人を愛する想いを知り、女が死んだ後も其の思いは残り建築に昇華させ、人々が幸せになる街を作りたいと願い実現させた。夕くんにとってなんと優子の存在は偉大だったことかは。愛していると告げる夕くんに愛していたと訂正を促し、愛していたと過去として区切りをつけて成仏していく優子であった。きちんとお別れ。


で、後日談。優子との子供とも言うべきミズキと夕くんの会話。親子の会話だと思うと微笑ましいことよ。おそらく此の時点では久瀬氏は死んでる?父と子の会話によって、夕くんが優子の死により建築を志したエピソードが語られ、夢を持つ大切さが説かれる。そして娘のミズキにお父さんの夕くんが肯定されて日本語歌詞色つき変化版OPが流れてエンド。間奏の間にはefの主題がまとめられ、今度はほんとにエンディング。efの残りのメンバーのシナリオは優子と夕くんが報われるための装置であったため、どのように報われるかが焦点になっていたが、安易に復活譚をやるのではなくきちんと成仏させてよかった。