ef - a tale of melodies.第11話「reread」の感想・レビュー

今回のef - a tale of melodies.は、聖母ミズキ誕生というおはなし。
ヒトは唯だ、のたれて死ぬだけの運命なのか。
どんなに辛い人生でも生きてて良かったと死にたいインフォームドコンセント
ミズキは聖母となりて死にいく男を幸福へと導く。



いつでも明るく元気なミズキちん。一度は久瀬氏のレイプもとい言葉攻めで撃沈するも、周囲の支えで見事に復活。久瀬氏も本当に一人きりになったときその寂寥感に耐えられず、自分で排除したくせに無償の愛を求めてしまう。ミズキの果たし状にどんなに自分が救われたか、救われたいと願ったか、一人になることで初めて気づき学園の屋上へと舞う。聖母ミズキと無垢なる抱擁かと思いしが、そこで待っていたのは腹蹴り。久瀬氏に拒絶された言葉攻めに対してアガペーで立ち向かい、見事二人は結ばれる。久瀬氏が死ぬときにろくでもない人生だが生きてよかったと思わせるために、これからミズキちんは最後を看取る。つまりはミズキ自身が死を待つ人の家となったのだ。そしてこのようなミズキの性格は優子に起因するものだった。ここで現代編とつながり、優子がいかなる存在であったかを視聴者をして想起させようとする。



その装置として一期メンバーが悉く登場。1期OPを流して、優子がここまで何を演じてきたかを強調する。優子は自分の未練、夕くんに救ってもらった恩返しを、若者たちを導くことに昇華させてきたのだ。ここで安易な奇跡モノだと優子に世話になったみんなの力で優子復活となるのでしょうが、是非この予想は裏切ってもらいたいもの。予定調和に久瀬氏手術成功→みんな優子に世話になっていた話で盛り上がる→夕くんが優子は死んでいるのに何故!?と狼狽→エロゲにありがちな生霊・死霊・九十九神(屋上の鍵)伝説→優子復活ハッピーエンドとかそれだけは辞めてもらいたいところ。虐待され人間なんてどうでもいいと思っていた優子が夕くんに救われ、今度は逆にみんなの人生を救ったという展開を最終回ではどのようにまとめるかが注目されますな。