グリザイア:ファントムトリガー(Volume1)の感想・レビュー

殺人兵器としての教育を子供達に施す学校の設定を、新任教員の視点で紹介するプロローグ。
物語の冒頭としては典型パターンで事件の人質を助け出すことで登場人物の特性を提示する手法。
説教ゲーの匂いも健在だが流石に引き出しにも限界があるか?主題は同じで表現が違うだけの同工異曲。
商法は連載モノであり、読者反応をメーカーが見ていき、作品を展開させていくスタイル。
次回予告も1話で切ってはいけないだったし、分割商法はこれからも増えていくんでしょうね。

第1巻の主な内容

  • プロローグはガンアクションモノの傾向が強い感じ
    • 様々な事情により社会で真っ当に生きられなくなった子供達。そんな行き場のない子供達に銃を握らせ殺人兵器として育成する学校がありました。プロローグはそんな学校に就職した新任女性教諭の視点を介して設定やキャラクターたちが紹介されていきます。新任女性教諭もまた唯一の肉親である母が服役中であり、それもあってかなかなか就職できないでいました。行き場のないフン詰まりの状況の中でも、何とか主体的に生きようと足掻くというのがグリザイアのウリですが、私はこのノリが大好きなのでホイホイ釣られて買ってしまうんですよねー。資本主義社会で摩耗し人生に虚無感を感じる社会人たちに共感を呼んでいるのかもしれません。また世間の雑事について説教風味溢れる人生の処世訓のように垂れ流されるのも味わい深いです。
    • プロローグのメインイベントは人質事件。人質事件というのは物語パターン展開では便利な手法で、人質救出の過程で各キャラの能力を読者に見せることができるわけです。パッと思いつくだけでも『暁の護衛』だの『スイセイギンカ』だのがあります。異能バトルだったり銃でドンパチだったり体術で制圧だったりとなんでもござれで便利な人質事件。グリザイアがガンアクションがメインで兵種の解説や銃の蘊蓄などが読んでいて楽しいです。で、凄惨な過去を持つ生徒たちとの距離感に悩む教員が、彼女たちの実態を知ることになり煩悶するわけですが、生かしてもらってるだけではダメで自分で生きなきゃダメと悟り、逃げずに仕事を続けようと奮起するのでした。・・・と、いうところで第1巻はお開きです。普通の紙芝居ゲームだったら体験版程度の分量でしたな。


 

グリザイア説教集シリーズ

無用の用〜勉強する意味〜

人な何故勉強するのか。あるいは受験科目以外には勉強しようとしない効率厨にむけてのことば


 

ヒトから言われたことに盲従するだけの人間について

叱責や罰則がないと生活習慣や公衆道徳を守れない生徒に向けてのことば



 

具無し袋麺鍋食い


 

共感的理解


 

共通の趣味と共通言語


 

逃げちゃダメな時に読む言葉