絶縁状態にある手毬と美鈴だが向かい合わせの青信号。お互いを想い合っている話。
手毬・美鈴・燐羽はトップアイドルユニット「SyngUp!」を形成していたが崩壊した。
手毬は一方的に絶交宣言したのだが、美鈴は今でもまだ手毬に執着し思いを寄せていた。
それは手毬も同様であり自分から絶交したのに美鈴が気になって仕方がない。
美鈴も手毬も見かねた時には婉曲的にとはいえフツーにお互いに干渉する。
共依存状態にあった二人が独立した個人として友情を結ぶにはまだ時間が必要だった。
絶交状態にありながらもお互いに思い合う手毬と美鈴
手毬と美鈴は燐羽と共に中学時代にトップアイドルユニット「SyngUp！」を形成していた。グループを運営することに長けた美鈴は暴走しがちな手毬を管理コントロールし、成果を上げていたが、手毬はそれが束縛に感じ不満を抱いていた。それがついに爆発し手毬は一方的に絶交宣言をしてユニットは瓦解した。だが美鈴は手毬を愛しており、いつでも手毬を心配していたのである。手毬がレッスンで無理をすれば、すぐに駆けつけたいのが美鈴ちん。だが今の自分には手毬の世話をする権利など無い。だが肝が据わっている美鈴は、手毬がオーバーワーク気味になると介入できる方法を探してケアするのだ。この日はレッスン室で無理をする手毬を見かけると、美鈴は急に自主練がしたくなったとか言い出し、手毬のレッスン室に闖入して一緒に練習をし出す。
一方で手毬もまた美鈴のことを大切に思っており、美鈴が練習をサボってお昼寝をしていると回収しにいきたくてたまらない。ソワソワする手毬を見た咲季は彼女がおしっこに行きたいのだと勘違い。手毬は集中できず咲季からおしっこと勘違いされたままレッスン室を抜け出し、お昼寝中の美鈴の下へ。絶縁状態であるため、声をかけることができない手毬は発声練習と称して声を上げ、美鈴を起こす。寝起きを起こされた美鈴は大好きな手毬が目の前にいることに感動。一方で美鈴のために行動したことを認めたくない手毬はどこで練習しようと関係ないよね！と言い張る。だが全てを理解ってる美鈴は余裕の笑みを浮かべる。
ラストは選抜ボーカルレッスン。生徒の中から優秀な人材を選んで特別授業。これに手毬と美鈴は選ばれることになる。絶交後、思いがけずエンカウントしてしまった二人は気まずい時を過ごす。しかし互いに相手を理解しているためその心中を察することが容易であった。美鈴は手毬の、手毬は美鈴の考えていることが良く分かったのであった。手毬は美鈴が無理をするなと言っていることを感じ取る、一方で美鈴は手毬が怠けるのは勿体ないと言っていることを感じ取る。こうして二人とも何も交わしていないのに相手の想いを汲み取って、レッスンに励んでいくのであった。
