狼と香辛料 第8幕「狼と正しき天秤」 の感想・レビュー

今回は胡椒の取引の際における天秤のイカサマがテーマでしたが、なんと解説なし!!ホロがわざと水をこぼしてトリックを見抜いた描写はちょっと理解するには視聴者が辛いお。その他の内容としては関税のおはなしと油をねだるホロのかわいい計略と新キャラ登場!!第7幕はどこ行った!?


天秤トリックの解説っぽいもの


ロレンス一行が訪れたのは宗教領。ここでのイベントは胡椒の売却と新たな荷の仕入れ。早速取引を開始する。さてこっからが今回の見所なのだが、解説なし。描写だけで、この実は緊張感溢れる駆け引きを楽しむのは人生辛いです。つまりトリックは以下のとおり。

  • 商会は天秤に細工(斜めになっている等)をして量を誤魔化して安く胡椒を買い叩こうとする。
  • ロレンスは細工を見越して現地が宗教領であることを考慮し「神を信じます」と述べる。
    • ←敬虔なキリスト教徒をアピールして騙すわけにはいかないだろうと主張
  • だが実際は天秤に仕掛けがしてあったのではなく、机が斜めになっていた!!
    • 斜めになっているのでホロが水を零すとダラダラと水が流れちゃう!!

以上のことをホロが一瞬にして見抜いたというわけさ。またしても騙されるロレンスちん(25)だが、彼のスゴイ所は転んでもタダでは起きないこと。婉曲的表現で「イカサマをばらされたくなかったら信用買いで倍の荷を仕入れさせろ」と脅して契約成立!!押されると弱いが攻勢に出ると圧倒的な力を発揮するのも中の人つながりか!?

関税のおはなしと伏線


ロレンス先生による関税のおはなしタイム。どうしてロレンス(25)が積荷として武具を選んだかの種明かしの意味も込めている。信用買いで倍の荷を仕入れたことによりかなりの利益が見込まれると思いきや、武具は価格が安定している一方で需要と供給の関係で利率が薄いとのたまうロレンス先生。従順な生徒ホロちんは「じゃあ利率の高い宝石や金を取引すればいいじゃな〜い!!」と質問。答えて曰く「宝石や金は高い関税がかかるから利率が薄すぎる。特に金は行商人程度では危険。領主は御用商人からの“にぎにぎ”によって専売を許してやる。また御用商人は教会に多額の寄付をする一方で、金に対する教会による宗教的権威を得て価格を吊り上げる。領主と御用商人と教会、その他もろもろの癒着があるのだ」と云々。結論として、地道にコツコツ稼ごうぜがロレンスの信条であり、利率が少なくとも確実に儲けることのできる武具を選んだのだとか。しかし、常に武具の値段が安定しているとは限らない。安全牌かと思いきや「傭兵軍団が大暴れしていますよ」との伏線を入れて予測が大きく外れることを視聴者に予測させるのであった。

新キャラ