さくらシュトラッセ 「優佳」シナリオの感想・レビュー

姉弟が結ばれるまでのおはなし。
優佳ルートはまさに大団円。さくら通りの登場人物全てが優佳のためにお手伝い。
特に、最後の最後でウジウジしちゃう優佳を、早希さんが料理を比喩に勇気付ける描写には乾杯!!

ちゃんと選ばれたワインはお料理の味を何倍にも美味しくしてくれる。
相性がよければワインとお料理は最高のパートナーになれる。
ちなみに、そういうのをね――マリアージュっていうのよ?

1:暴力圧制おねえちゃん優佳


優佳は素直になれないお姉ちゃん。けどけどホントは春美のことが大好きで影に日向に春美を支える。暴力を振るったり圧制を強いたりするのも一種の愛情表現。そんな立場にならざるを得ないのは、「姉」としての存在しか優佳には許されていなかったから。春美と繋がっていたい一身で「姉」という肩書きに拘るの。そんな彼女はおねえちゃん包容力で春美に料理だけに専念させてあげようとする。経営状態はかろうじて黒字だったのだが、美味しい料理のために良い食材を使わせてあげていたら材料費がかさんで赤字になっちゃった。

2:店の赤字と個人の努力


店が赤字になり、経営のことは自分の役割だと自負する優佳は、いてもたってもいられなくなり深夜バイトを始める。だがそんな無理は到底続くはずもなく体調を崩してしまう。過労で倒れた母親の二の舞では無いか。意地っ張りにも深夜バイトを続けようとする優佳を説得する春美。時給数千円で店の赤字がまかなえるはず無いっつーのと冷静にツッコミ。優佳が焦ってしまうのには理由があった。優佳は春美にぞっこんラブで一度は肉体を重ねる寸前までいった仲だった。性欲を持て余していた春美にとって姉の優佳はまさに性欲の捌け口。愛ではなく肉便器として愛する姉を見てしまうことを自己嫌悪した春美は、ちょうど料理人としての修行のこともあり家を出たのであった。お店がなくなったら春美はまたどっかへいっちゃうわ!!そんな思いがあり優佳は何かをせずにはいられなかったのだと。春美はそんな姉に姉貴が好きだからもうどこにもいかないと告げる。

3:新メニュー開発と「姉」の立場


お店の経営状態と「姉」としての立場でフラストレーションが溜まる優佳。彼女は、「姉」としてではなく「オンナ」として見られたいのに、春美は「姉」に甘えるので如何ともし難いというわけさ。そして気分はイライライラ。経営を向上させるには春美の料理のスキルアップ新メニューが待望されていた。だが何度やってもうまくいかない。そして春美は気づいたのだ。自分の料理は死んだ父親が大事にしていた伝統の味。その未練にしがみつきたいから新たな味が生まれないのだと。春美は優佳のために素朴なジャガイモ料理を編み出してその思いを伝える。この新メニューは優佳の心も射ち抜き、淡い想いをよせるカッポーたちの絆の橋渡しの一役を担う。まさに春美の料理店は地元から愛される正真正銘の大衆食堂になったのだ!!そのカッポーのクチコミにより雑誌の取材を受けることになり、経営状態も改善だ!

4:姉弟関係と恋愛と


母親が過労から回復して退院すればそりゃもう一緒にお料理三昧。憧れの母親からスキルを得ようと一生懸命になっちゃって優佳のことはないがしろに。優佳は仕方ないと思うものの心の奥がズキズキ痛む。料理と私とどっちを取るの?といやいや〜んな質問をかましてくるの。優佳を繋ぎ止めるのは性交渉。だけどその現場をママンに見られちゃって大ピンチ。血が繋がっていなくても姉弟でやっちゃうのはモラルに反するの。というのは本当は言い訳に過ぎなくて、優佳ちんは自分が料理スキルもないし春美と釣り合うかに自信が無かったの。そんな優佳を励ますために登場人物みんなで彼女を後押し。春美はきちんとママンに了承を取り結婚指輪も用意する。マリーの魔法でお膳立てが成され、早希さんから後押しを受ける。漢を見せる春美の姿に優佳はきゅんきゅん、ハッピーエンド!!