アリソンとリリア 第1話「アリソンとヴィル」 の感想・レビュー

巻き込まれ型の朴念仁主人公が活発デコっ娘ヒロインに振り回される架空戦記物語。
今回のおはなしは、朴念仁ヴィルとデコっ娘アリソンの冒険の始まり。舞台背景を説明しながら、2人のキャラクター表現の設定を掘り下げつつ動機付けを行うというもの。

舞台背景


舞台設定は、冷戦状態にある二つの国家。ひとつの大陸を2つの国家が勢力を二分しており、朴念仁とデコっ娘は東側諸国の所属という設定。戦争の理由は「どちらが人類の祖か」というナショナリズム民族主義アイデンティティに関わるものであり仲良くなんてなれない云々。どっちが人類の祖か思いっきりOPの壁画でネタバレしてますけどね。世界観に関しては世界に一つしか大陸がないのかしらん?と思わざるをえない。「歴史は時の権力者の統治を正当化するためにあり書き換えられるものである」と伏線バリバリで、世界観を根底から突き崩すトリガーも準備されている。

ヴィル&アリソンのキャラクター表現と冒険の動機付け


活発なおにゃのこが物語を動かす原動力となりつつも、いざというときには巻き込まれ型朴念仁主人公の方が頼りになり、おにゃのこもそれに満更でなく無茶ができようぞというよくありがちな関係。主人公ヴィルは成績優秀・射撃スキル持ちと頭でっかちな後方支援型。一方アリソンは、空軍の女性飛行士で後先考えずに突っ走る快活な前衛。モーションをかけ続けても煮え切らないヴィルにイライラしちゃうお年頃なわけよ。造型としてはふたりとももっと幼少っぽいと思いきや、結構な青年なご様子。そんな二人が冒険の旅に出発と。



そんな冒険の目的となるのが「冷戦を終わらせるお宝」の存在。ひょんなことから遭遇した爺さんにお茶に招かれ「冷戦終結のお宝」を知る。なんでも彼は、戦争中東側諸国がピンチの時に毒ガス作戦に従事した兵隊なのだとか。その作戦時に偶然お宝を発見し、その宝は自分たちの国家イデオロギーに反するものであったため、口封じの為に惨殺された者のうちの生き残りであるとか。半信半疑で話をを聞き流す二人であったが、そこへ見計らったかのように秘密警察が爺さんを拉致。秘密警察の存在に疑問を抱いたヴィルは熱血アリソンに連れられ冒険へ。爺さんの追走とお宝調査が始まり始まり。