12の月のイヴ 2周目「杏鈴√」の感想・レビュー

父親と不和な不治の病の少女が過去改変に挑むためにタイムリープ
2周目は自分の父親をもう一人の幼なじみ(妹)とくっつけるために画策する。
この幼なじみ(妹)はメンヘラっぷりがヤバく、勝手に暴走するテキストを読まされる。
最終的に幼なじみ(妹)を過去の束縛から解放しハッピーエンドを迎えるのだが・・・
結局、現在の事象は確定しており、さらなる過去跳躍に挑むのであった!!

幼なじみ(妹)「杏鈴」のメンヘラっぷりについて

  • 幼なじみ姉妹の三角関係
    • 主人公くんおよび幼なじみ(姉)のみずかは恋愛によって人間関係が変わることを望んではいない。しかしこの関係を破壊する起爆剤となるのが幼なじみ(妹)の杏鈴なのだ。杏鈴はテンプレツンデレ属性を保持する多少面倒くさい女として表現されている。主人公くんに対して性欲を抱いており慰めて欲しいと日夜寝具を濡らしているのであった。タイムリープ少女の由紀は2周目において主人公くんと杏鈴を交際させるために、動物モノのDVDとエロビデオをする代えておき鑑賞会をさせる。興奮した杏鈴は主人公くんと交尾することになり、ここで過去の改変が行われたのであった。このあとは主人公くんが折角杏鈴を選んだのに、杏鈴はメンヘラっぷりを遺憾なく発揮し理屈では理解できないことを様々にやってのけ、暴走しては読者たちを困惑させていく。
  • 母親の離婚
    • みずかと杏鈴の関係性を規定するもののうちの一つに母親の離婚がある。この母親についての印象が姉妹二人で違うのだ。みずかは母親が自分たちを捨て男と逃げていく姿を主人公くんとともに目撃しているので、母親への信頼は喪失してしまっている。しかし、杏鈴は当初、連れ子として連れて行って貰う予定だったので、母親とその間男へ対して好意的な感情をも抱いていたのだ。そのため母親の離婚問題の件に関してだけは姉妹で理解しあうことはできなかったのである。


  • 過去のイジメ
    • 母親が不倫したあげく、間男と逃走したことはあっという間に世間に広がった。当時小学校高学年であった姉妹に対しても世間の目は厳しい。しかしみずかは平然と過ごしたため人間関係は元に戻った。だがみずかが小学校を卒業すると、杏鈴に対してイジメが発生することになる。これに対してみずかは杏鈴を送迎するようになり、主人公くんもまたこれに付き合った。こうしてみずかと杏鈴には異様な家族愛が発生したようである。この家族愛が主人公くんと恋愛するときに頭をもたげるようになり、杏鈴は何でもかんでも自己卑下につなげて安易な精神的安定に走ろうとするので主人公くんは大変だなー。
  • メンヘラ電話ボックス
    • 母親に捨てられたことを受け入れられない杏鈴は、母親が置いていった携帯電話に公衆電話から電話をかけては留守録にメッセージを吹き込むことをやっていた。このことから分かる様に、杏鈴は理屈では理解できない女として描かれている。実妹になりたいとかごっこ遊びをしたり、みずかのコスプレをして交尾をしたがったり、姉が貧血で倒れると自分が主人公くんと付き合ったせいだと抱え込んだり、すさまじいな!!そんなわけで事あるごとに杏鈴の暴走に付き合い問題を解決していくカウンセラー主人公くん。最終的に杏鈴のメンヘラの原因となっている過去の束縛を打ち切るために電話ボックスでセクロス開始!こうして過去と向き合うことの出来た杏鈴をこれからも引っ張っていこうとハッピーエンドを迎えるのであった。