できない私が、くり返す。(体験版)の感想・レビュー

タイムリープ×ホスピスもの。
タイムリープに関してはシュタゲや古色迷宮円舞曲、まどまぎのように積極的に過去改変に挑む。
ホスピスにかんしてはナルキッソスのように明確にヒロインが死ぬ。
死因は癌だが、様態はこなかなのように詳述されているわけではない。
体験版は死んだヒロインの未練を解消するため過去に跳躍する所までプレイできる。

体験版概要


  • 過去へ跳躍できるが因果律を変えることは出来ない
    • 主人公くんは過去改変に挑む時の旅人。かつて主人公くんは癌患者であった裏ヒロインに時間を巻き戻せる時計を貰います。裏ヒロインさんは何度となく過去改変に挑みますが自分が癌になることを覆せず疲れてしまい死を受け入れる結果になります。主人公くんはそんな裏ヒロインの諦念を肯定することはできず、時計を譲り受け、因果律をねじ曲げ世界線を移行させることができると証明しようとします。なんと主人公くんはその後5年間に渡り、各地を放浪しながら日雇いのバイトで小銭を稼ぎつつ過去改変を試み続けます。ですが結局のところ因果律を変えることができたことは一度も在りませんでした。おそらく本作ではメインヒロインの死を主人公くんが何度も経験することによって精神崩壊していく様が描かれるでしょうが、そこが見どころかと思われます。シュタゲでオカリンがループにより精神崩壊する様子やまどまぎのほむほむが絶望していく様子など、悲惨な体験を何度も味わうことによる過去改変の空しさを是非表現して欲しいものです。



  • ホスピス=ケア
    • 裏ヒロインもメインヒロインもホスピスです。そして死にます。ナルキッソスでは死の一回性を描いておりどうにも出来ない人生を受け入れて自殺をするという選択を選ぶことで自己の尊厳を表現しています。しかしながら本作では死んだ後にダイニングメッセージを読むことで、未練を残していることを知り、過去跳躍を決意することになります。つまりは、人間は1回しか人生を送ることができないという尊厳そのものを過去跳躍することで安っぽくしてしまっているのですね。その点ヒロインが死ぬ様を主人公くんは幾度となく体験しなければならないわけですが、またやり直せばいいという考え方が生まれてきそうなこともまた事実。ホスピスにおける死を目前とした残された人生の過ごし方に注目が集まります。また裏およびメインヒロイン以外のヒロインとの絡みが多くなかったので、死に対する繰り返しをテーマにする以上、どのようにして他のヒロインを攻略していくのかが結構気になりますね。