博物館学(004-b) 学芸員のための教育 企画展立案スキル(3) マーケティングと来館者開発

どうやって博物館の来館者を増やすか?

メモ

  • 関心のない人に来ていただく 来て頂いたらリピーターになってもらう。
  • 『芸術の売り方』
    • マーケティングは座席を満席にするための賢明な方法を考え出す技術ではない。マーケティングは本当の顧客価値を生み出す技術なのだ。顧客がもっと豊かになるのを助ける技術なのだ」
  • 博物館と芸術美術センターと何がちがうねん 劇場の実例を挙げながら解説する
  • 博物館と文化ホールがどうちがうねん
    • 法的な位置づけが全然違う
    • 対象とする芸術ジャンルが違う
  • 文化ホール 実演芸術の上演を主たる目的としている
  • 法的な位置づけの違い
    • 博物館法第2条の1 収集保管・展示・調査研究・教育普及
  • 主催公演比率
    • 兵庫=71.3パーセント 札幌=11.0パーセント
  • 劇場法「劇場、音楽堂等の活性化に関する法律(2011年6月27日施行)」
  • 「対象とするジャンルの違い」
    • 世界一のオーケストラにはならへん せやけど 世界一のお客様をお迎えするホールや
  • 限られた予算の中で、最大限に期待感を持った顧客で客席を埋め尽くし、自己収益比率を高め、自主事業数を確保する。
  • 文化施設は固いものだと考えられがちだが、お笑い系にした
    • 知事が断れないようにテレビの前でお伺いを立てた。
  • ホールの残響は人間がいるかどうかで違う。
  • 開館告知 「車両吊り広告の実際」 じゃじゃじゃじゃ〜ん → 小学生に興味を持ってもらう
  • プロモーションとプロダクションの連携
  • 「面の広がり」と「線の展開」
  • 「面の広がり」
    • チラシ→面に広げるからこそ興味が引かれる
  • 「線の展開」
  • 世界の民族音楽をエンターテイメントとして見せる
    • 教育的側面を見せるとお客さん来なくなる。
    • シリーズを作るとシリーズごとにお客さんが入る。
  • 面で広げて線でつなぐのが有効な政策
  • チラシ、ポスター等のキーコンセプト
    • 音が聴こえてくえるようなチラシ コンサートの音が聴こえてくるような 期待感が湧いてくるような
    • 大阪弁のチラシを創る どんな思いでプロデュースしているのか どんな点が面白いとアピールしたいのか 自分たちの顧客に何を伝えようとしているか。「愛と狂気」 同じ公演でも京都と兵庫、東京 
    • プライス 価格の相場観 入場料は地域によって違う 少し安くしても観客を動員することが大事
  • コンサートの価格
    • 公演入場料金は価格弾力性が高い.
    • 公演需要は、代替材の幅が広い。
    • 5000円じゃこない客も3000円なら来る
  • ワンコインコンサート 
    • お茶にする?コンサートにする?ちょっと芸文 
  • 最後にPlace
    • <流通と販売のチャンネル>の戦略
    • 無料登録会員制度
  • 大事なこと 直販をしている 劇場に電話をしたことで、劇場と電話をして買ったという経験がリピーターを生む
  • <顧客> 製品・場所・プロモーション・価格
  • 製作と広報の担当を
  • マーケティングとは
    • マーケティングの目的は販売を不要にすることだ」
    • 無理な販売をするのではなくて、
    • プロモーション、ポスター、チラシで行ってみようという気にする リーズナブル 
  • 「同じコンテンツでも京都と西宮で全く違うチラシを作っていた。」
道近美のヒトの報告
  • モネとルノワールは食傷気味のテーマ
    • だが、道近美もモネの呪縛からは逃れられず モネのイメージが刷り込まれている しかし道近美はショッキングピンクをつくる
    • モネしか作らなかった代わりに、A3見開きで他の作者の絵も紹介できるようようにした。
    • フランス近代絵画ならモネに落ち着いてしまう
    • 最終的に会場の造作で工夫をして差別化を図った 道近美会場では、同時代にフランスに滞在していた日本人の名言録を載せられるようにした。
    • 会場の中にもモネと関係のある日本人 島崎藤村の対仏時に残した写真を会場の一角で流す
  • 全国で回る企画展の場合は、各会場でどう差別化をつけるか。
  • 道内巡回の場合 旭川と道近美
    • 中身が同じなのにタイトルが違う 旭川は「球子のひみつ」(キャッチーな言葉) 道近美では様々な横やりが入り片岡球子とフルネームであることにした。
    • 旭川は市民団体がチケットの割当制で個人で知り合いにチケットをさばいていった。
    • 巡回展としての連携が分かりづらくて運営面で問題が生じた。
    • 旭川では「球子といえば山」、道近美では「阿波踊り」。
  • 展覧会・広報印刷物の舞台裏
    • 展覧会コンセプト、学芸員のたくらみ、ターゲット、キャッチコピー等々

                                                      

  • 片岡球子
    • 道近美のチラシの作成のプロセス
    • 担当学芸員の趣旨を反映させるためには、上司を説得させる。旭川との統一性、札幌でも球子で通じるのでは?という提案 しかし上司は片岡球子フルネーム推し。上司の感覚的な判断であった。

 

報告を受けての講師の反応
  • 何を伝えたいのかを表現できない チラシは売れてなんぼ A4 1枚に
  • 演劇の場合で悩んだのは芸術性が強いものがくる場合がある それはそれで一貫性があるが地方ではそれでは売れない 
  • まず仮チラで売り出してしまおう 本チラはあてにならない 裏チラはインタビューや作品紹介などの詳しいもの