漫画原作版『恋する小惑星』第2巻内容まとめ

第2巻は先輩方の進路問題、世代交代による新体制、あおの転校問題が扱われる。

内容

pp.4-8 巻頭カラー 水着を買いに行く話

みら・あお・すずの3人で集り夏休みの宿題をするが、家業の手伝いがあり部活に参加できないすずは合宿の話を聞いてジェラってしまう。そのためすずのために海へ行くこととなり、水着を買いに行く。3人のファッションショーのサービス回。3年生組は受験で参加できないことを知るとすずはナンパ対策として大人っぽい水着に選び直すのだが、結局3人とも巻頭カラーと本編で違う水着を着ている。

pp.9-16 水着回で海へ行く

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受験生の3年生を除き、猪瀬さん、みら、あお、すずの4人で海へGO!しかしこの海編ですずのヤキモチが爆発してしまう。今迄みらの一番の親友は自分であったのに、あおにみらを簒奪され、自分の知らないみらが次々に増えていく・・・そんな状況に耐えられなくなり、勝負を挑むのである。激しい戦いが繰り広げられるが、ジェットスキーバナナボート勝負でみらが落下してしまい、あおとすずはみらを追って一緒に落ちる。このことをきっかけに3人は親友として新たに絆を結ぶのであった。猪瀬さんだけビキニではなく水玉フリルのワンピース型の水着である。

pp.17-24 鉱物・化石の展示即売会

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珍しいみらと桜井先輩の二人でデート会。桜井先輩が鉱物・化石の展示即売会に部員を誘うも、来たのはみらだけだったのだ。桜井先輩の目的は行き詰まってしまった受験勉強の気晴らし。将来に対して目標が見出せず、それでも受験勉強は進めなければならず、モチベーションも上がらないという負のスパイラルに陥ってしまっていたのだ。具体的な目標を見失い憂さを見せる桜井先輩をみらの明るさが救う。ケーキを頼めば地層に見えると言ってキャッキャと食し、しかもみらは誘ってもらったお礼としてトパーズをプレゼントをするのだ。桜井先輩は来てくれてありがとうと言いそびれ、しかもトパーズの「進むべき方向性に気づかせてくれる石」という意味を知り、みらの心意気を受け取るのであった。みらに送るラインの内容に迷った挙句ツンデレ口調になってしまうのも様式美。

pp.25-32 バイト回

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金欠となったみらはすずの実家のパン屋でバイトをすることに。エプロンメイドレスを着せたいだけとも言える。地学要素はほぼ無く、六角形のパンを積み上げ「柱状節理」~という事くらい?バレー部員であるすずの妹も初登場する。自分のせいで姉が店の手伝いをしなければならず青春が謳歌できないのではないかと心配するところが見どころ。

pp.35-42 VS新聞部

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前回に引き続き地学要素はほぼ皆無。新聞部が発行部数が落ちているのは地学部の会報が面白いため読者が奪われているからだとイチャモンをつけてくるのだ。ここで猪瀬さんが編集会議を見ていってはどうかと提案するのだが、話題は新聞部の事情となり、スキャンダルを追っているから顧問に却下されているというオチとなる。新聞部員と猪瀬さんが仲良くなることから後半は猪瀬さんのターンとなり、日ごろ隠されていた地理・地図熱を新聞部で発揮しようとする。

pp.43-50 文化祭準備① 桜井先輩の挑戦

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文化祭の出し物で悩む地質班。アレコレとアイディアを出し、地質調査として穴掘りボーリングに興味を示すも、大型設備が必要であることを知り諦めかけてしまう。それを救うのが顧問教員であり、最初から無理と決めつけないで、興味を持ったことを調べるだけでも良い、「アタシはアンタが何を調べてどう思ったのか知りたいぞ」と述べるシーンは屈指の名場面。また家庭科教員から借りた寒天を使って地層モデルによる疑似ボーリング調査実験を披露し、桜井先輩の背中を押すのであった。

pp.51-58 文化祭準備② 桜井先輩の覚醒

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最初から無理と決めつけて身動きがとれなくなっていた桜井先輩。前回の顧問教員の後押しを受けて、ボーリングコアの採取だけでも挑戦することに。するとどうでしょう。なんと新聞部を初め、野球部員たちがボーリング調査の労働力として手伝ってくれるのである!これまで自分の部活は分かってもらえないと心を閉ざしがちであった桜井先輩がここで覚醒を果たすのだ!「私 趣味や部活の話……クラスメイトには分かってもらえないだろうって決めつけていた でも でも…やってみる前に無理って決めちゃうのはホント - もったいないな」

pp.59-66 文化祭準備③ 一方その頃天文班

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地質班がボーリング調査をやっていた裏側で天文班が何をやっていたか。天文班は模型で太陽系を再現するため惑星を作っていた。文化祭準備編は文化祭で高3の先輩が引退する布石となるため、天文班ではモンロー先輩の話が中心となる。モンロー先輩が宇宙飛行士を目指したのは、天文好きの祖母の影響があったのである。またおっとりとした雰囲気に見せかけてタイムキーパーとしてきちんと時間通りに終わるようにしていたり有能さを見せる。

pp.67-74 文化祭当日編

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地学部の展示をしながらメイドカフェを展開しお客に展示を説明することになった地学部メンバーズ。各部員がそれぞれ活躍したりみらとあおの保護者がきたりとてんやわんやですが、やはりここでも見どころは桜井先輩でしょうか。ホント桜井先輩物語の原動力となっているな!!ボーリングを手伝ってくれたクラスメイトや野球部員が展示を見に来てくれてボーリングコアから学校がかつて田んぼであったところに作られていると解説するシーンが大好き。そして文化祭の最後に世代交代のお知らせがトートツに告げられ、桜井先輩とモンロー先輩は引退し、猪瀬さんが新部長として就任するのであった。

pp.77-84 地学部新体制と子供会ボランティア

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新部長となった猪瀬さんはその責任の重圧に耐えられないでいた。そこへ子供会ボランティアの依頼で天体観測会の手伝いをすることになる。みらは猪瀬さんに自信をつけさせるためと依頼を受けることに。みらは自分の得意分野である天体なら猪瀬さんをフォローできると考えたのだ。当日はガキンチョに苦労する地学部員だったが、すずや教員のサポートもあり子ども達の興味を天体に向けていく。子どもたちの中の一人に、知識はあるが生意気で頭でっかちなデレマスでいう所のタチバナ系ガキンチョがいるのだが、これを転向させるのが我等があお。星の光が地球に届くのはタイムラグがあるから、太古の姿を見ていることになるという蘊蓄がガキンチョの心を打つのだ!!

pp.85-92 あおの転校問題と猪瀬さんの部長としての自覚

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多分打ち切られても良いように2巻で転校フラグ建ててたんじゃない?子供会ボランティアの後、あおは体調を崩してしまう。猪瀬さんやみらは自分達のせいと思ってしまうのだが、あおは親の転勤による転校について悩み、長風呂をしたので体調不良になっただけであった。地学部でお見舞いに行くのだが、ここで猪瀬さんはあおが何かを隠していることに気づいてしまう。そのため、まだ頼りないかもしれないが、何かあったらいつでも話してくださいとモーションをかけるのだが、あおからお礼を言われても相談はされなかった。

pp.93-100 モンロー先輩の受験失敗と猪瀬さんの部長としての覚醒

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イキナリ部長を任された猪瀬さんはナカナカ自信が持てず、デジカメのピント合わせすらできない自分に絶望する。モンロー先輩から手取り足取り教わっているなか、桜井先輩が推薦入試に合格したとのお知らせを持ってくる。指定校にしろAOにしろ推薦で求められるのは、学校生活で特異的な活躍をした生徒。勉強が出来るだけの生徒は一般入試で入ってくださいね!そんなわけで学校生活で打ち込んだことを必ず聞かれるのだが、桜井先輩はボーリング調査で金属パイプを打ち込んだと答えバカ受けし合格をもぎ取る。はしゃぎまくる桜井先輩だが、モンロー先輩は推薦入試に落ちてしまう。どんよりする地学部メンバーだが、桜井先輩から自分ができることをしろと発破をかけられる。未だ部長としての在り方に揺れる猪瀬さんはここで覚醒。独り立ちするために地学オリンピックに出場することを決意するのであった。

pp.101-108 猪瀬さんの地学オリンピック

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地学部部長として力を求める猪瀬さんは地学オリンピックに挑戦。会場に赴くとそこには地学好きが集まっていた。隣に座った他校生との交流の中で、自分は一人ではないことを体感する猪瀬さん。また地学オリンピックの試験を解く中で自分の得意分野や好きな分野、苦手な分野や天文班との関りの中で自然と身についた分野などを認識することとなる。試験終了後には、地学フレンズもでき、一緒に暗渠を見に行くのであった。こうして猪瀬さんは大きく成長。推薦入試に失敗していたモンロー先輩も元気を取り戻し一般入試に向けての勉強を再開するのであった。

pp.109-116 地学部クリスマス忘年会

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モンロー先輩の受験前ではあるもののクリスマス忘年会を企画・開催。激辛鍋料理を食べた後で天体観測を行います。高3の先輩たちはもうサヨナラなんだなぁというフラグを建てまくっており、元地質研であった桜井先輩が天文に詳しくなっていてそれをたまたま石に関係していたから覚えていただけと照れ隠しするところはグッとくる。さらにモンロー先輩から合併したことまだ怒っている?と問われた桜井先輩がそれを否定し、地学部の後輩に地学部思い出アルバムをプレゼントするところはクライマックスとなっている。この思い出アルバムは転校を言い出せないあおに追い打ちをかけることになり、自然と泣けてきてしまうのであった。異変に気付いているのは猪瀬さんだけ。一体、あおの転校問題はどうなる!?といったところで2巻は終了!

pp.117-119 旅する小惑星

2巻のオマケページは石の祭典「ミネラルショー」と「日本地学オリンピック(予選)」。地学オリンピックは秋田市内の予選会場に取材に行き、会場の受験者は5人だったものの秋田県内の高校では130名程度であるとのこと。作者は試験会場にまで行き問題用紙の残部を貰って記念受験をしたことが語られる。かなり根性ありますね!

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