1.清の形成とチベット仏教世界
(1)清の形成
2.東アジア諸国の対外関係統制
(1)17世紀東アジア周辺地域
3.ユーラシア世界帝国としての清
(3)思想統制 ~従来の社会・慣習の容認と満州人による支配の徹底~
- ①儒学者統制
- ②キリスト教政策
- 典礼問題…中国布教のためにイエズス会は信者の孔子崇拝・祖先祭祀とその儀礼(典礼)を認めていたが、他派の宣教師によりローマ教皇に訴えられ、否定された。これを受けて康煕帝はイエズス会以外の布教を禁じ、雍正帝はキリスト教の布教を禁止した。※徹底弾圧は行われず、技術者として引き続き宣教市は宮廷で活動した。
- アダム=シャール【湯若望】…ドイツ出身。明末清初。徐光啓と共に崇禎暦書の作成。大砲の製造。清でも暦作成に貢献し、天文台長官。
- フェル=ビースト【南懐仁】…ベルギー出身。布教活動中に順治帝にスカウトされアダム=シャールを補佐する。三藩の乱では大砲を鋳造して活躍。
- ブーヴェ【白進】…フランス出身。ルイ14世の命で派遣され康煕帝の側近(『康煕帝伝』は傑作)。中国初の実測による全中国地図「皇輿全覧図」。
- レジス【雷孝思】…フランス出身。ブーヴェとともに「皇輿全覧図」。
- カスティリオーネ【郞世寧】…イタリア出身。康煕帝・雍正帝・乾隆帝の三代に宮廷画家として仕える。バロック式西洋館と噴水で知られた円明園設計。
4.清代中国社会の発展と膨張
(1)地丁銀制
- ①背景:北方防衛の負担消滅+海禁解除 → 生糸・陶磁器・茶などの代価として大量の外国銀が流入!
- ②地丁銀制成立までの流れ
- 盛世滋生人丁により1711年の編審壮丁を最後に以後の増加人丁への課税を廃止したことで丁銀額が固定化。こうして丁銀を地銀に繰り込んで徴税することが可能になり地丁銀制が成立。課税対象が人から土地に一本化された。
5.清代文化史
- ①考証学…空疎な議論ではなく、事実に基づく着実な実証研究を重視する学問。
- ②美術・工芸
- 洗練された陶磁器 例:「五彩楼閣人物文大皿」
- ③庶民文学