- 環境改変の問題点
- 科学技術の恩恵によってより快適な環境に変えてゆこうとする営みは、現在限界を迎えている。ここでは環境倫理と呼ばれる議論から環境改変の限界性について学習する。
2.環境思想の展開
- ①ラスキン
- 19世紀のイギリスの美術家。環境の美しい秩序と人間の社会的・経済的活動の正しい在り方は一体のものであると考え、当時の産業社会の在り方を批判した。
- ②レイチェル=カーソン 『沈黙の春』
- 農薬や殺虫剤などに含まれる化学物質が生態系に対して持つ破壊的影響について警告した著作。生体濃縮の結果、動植物のみならず食物連鎖の頂点にいる人間にも害が及ぶと訴えた。
- ③ボールディング 講演「未来のための資源協会」
- 閉ざされた環境である「宇宙船地球号」の汚染と破壊は、人類にとって致命的であると警告。
3.問題の現状と環境倫理の主張
- ①資源の有限性と生態系の閉鎖性 ⇒循環型社会形成推進基本法⇒持続可能な社会・循環型社会へ
- ②3Rを推進
- リデュース(発生抑制)…ゴミの量を減らせ;必要の無いものは買うな
- リユース(再使用)…使ったものを再び使えるようにせよ;古本、牛乳瓶など
- リサイクル(再利用)…再生しよう;古紙からトイレットペーパーを作る
4.将来世代への配慮
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- ①国連人間環境会議(1972年・ストックホルム)
- スローガン:「かけがえのない地球」
- 成果:国連環境計画(UNEP)
- ②国連環境開発会議(1992年・リオデジャネイロ)
- ③京都会議 京都議定書(1997) ※実施期間;2008~2012
- ④持続可能な開発に関する世界首脳会議 (2002年・ヨハネスブルク)
5.環境と自然を考え直す
- ①南北問題