ひたすら「頑張る」ことをし続ける(少し痛々しくも感じる)少女の話。
裏から読むと闇が深く努力の方向性が間違っていることが挙げられている。
闇雲に頑張るだけではダメということを暗示しているのである。
安直に速さを求めた結果、悪徳商法にも手を出しかけてしまう。
主人公にスカウトされなかったら、明るく闇堕ちしていたかもしれない。
日本式美徳(悪徳)であるガンバリズムに対する痛烈な揶揄
- 表面的にはハルウララちゃん頑張っててカワイイなのだが
- ハルウララは1着を目指して明るく朗らかに頑張る少女。しかし努力の方向性が完全に間違っており、本当の意味で速くなりたいのだろうか?という暗雲が立ち込めています。「頑張る」ことは1着になることの手段なのに、「頑張る」ことだけが自己目的化しているようにも感じられる危うい匂いが立ち込めているのです。「勝てなくても頑張る」という属性を周囲の人から消費される対象になっているようにも思われますし、もしかしたらハルウララ自身がそういったヒロイックな姿勢に耽溺してしまっているのかもしれません。日本人は「頑張る」ということそのものを一つの徳目として賛美しがちな因習がありますからね。
- 主人公は熱意があっても間違った頑張りをし続けるハルウララの姿を見て、専属になることを決意します。こうして主人公のおかげで劇的な勝利まではいかなくても、着実に能力値は向上させていったのでした。また、ハルウララは自分が速くなるとトレーナーも褒められることを知って嬉しくなり、安直に速くなる方法を求めてしまい悪徳商法にひっかかりそうになります。偶然見ていた主人公に止められ難を逃れますが、マルチ商法にひっかかったり新興宗教に嵌ったり壺を売りつけられたりしそうな危うさ。表面的にはシナリオはライトでありハルウララの天真爛漫さをウリにするテキストが主体となっていますが、これ専属がつかなかった場合のハルウララの末路とか、トレーナー自身が悪徳業者と化した場合とかとても悲劇になりそう。
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