ハッピーライヴ ショウアップ!「共通√トラウマ解放編②カーレンティア編」の感想・レビュー

ヴァイオリンを弾く意味を見出せた少女が主人公に「特別」扱いされて臍を曲げてしまう話。
カーレンティアは旧貴族の令嬢で若くして数々の賞を総なめにしてきた演奏家でした。
しかし本人はただ機械的に弾いているだけでありその演奏に心はこもっていなかったのです。
そんな中主人公たちの舞台芸能に参加することになり初めて友達ができて感情を取り戻します。
体験版では勧誘を他ヒロインが行ったため主人公は空気でしたが共通√では一緒に作曲をします。
そこへ鬼指導教官がやってきて活動を辞めろと介入し圧力をかけられ屈してしまう主人公。
カーレンティアのホントウの気持ちを理解せずフラクラするところが最大の見せ場となっています。

特別視されることを何よりも嫌う少女を特別視してしまいフラグクラッシュ!

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  • 天才演奏家にとって本当に必要だったもの
    • 【1】カーレンティアは旧貴族のご令嬢。そのヴァイオリンの腕前は至高のものであり、在学中ながら様々な賞に輝いてきました。しかしその日常は学園と家との往復。ヴァイオリン以外のものは一切禁じられており、束縛された生活を送っていたのです。それ故、技巧的には優れているものの、演奏者の感情は冷めきっていました。そこへ主人公たち一派が舞台演芸で演奏して欲しいと頼みます。同年代の友達を欲していたカーレンティアは二つ返事で諒承。主人公たちの仲間に加わります。
    • 【2】体験版ではこの勧誘をヒロインたちがやったので主人公は完全に空気であり、主人公とカーレンティアのフラグ構築がどうなるのか不安視されていました。いやほら最近のノベルゲーって百合友情要素強くて主人公空気になる作品増えて来たし。ところがどっこい。本作の場合は主人公の活躍がちゃんとあるよ。安心だね。主人公は舞台演芸のイメージに合わせてカーレンティアと二人で作曲を行っていくことになるのです。今まで楽譜通りに弾いてきたカーレンティアは新たに作曲の才能をも示し、友の為に自分の才能を捧げる喜びを見出すのです。
    • 【3】しかしそんな順風満帆なカーレンティアに対し教員が介入してきます。カーレンティアは教員の言うことなど聞かないため主人公に圧力をかけて舞台演芸への出場を辞めさせようとするのです。主人公はここで自分たちの活動がカーレンティアの才能を潰しているのではないかと疑心暗鬼に駆られ、一番言ってはいけないことを言ってしまうのです。カーレンティアは「特別」だから自分たちと交わっているべきではないと。これにはカーレンティアも激怒。もう既にカーレンティア自身が明確な意志を示しているにも関わらずそれを尊重できなかったのですね。カーレンティアは臍を曲げてしまい取り付く島もありません。主人公は他ヒロインたちの力も借りて、カーレンティアに誠意を示すことになります。カーレンティアを特別扱いしたことは、かつて特別扱いされて苦しい思いをした主人公にとって何よりも反省すべきことだったのですね。
    • 【4】こうして主人公と和解したカーレンティアは指導教員にも再び意志を貫き通します。すると一転して指導教官は笑い出し、その意気や良しと評価してくれるのです。しかしながら今度は母および父の問題が伏線として張られ個別ルートに繋がります。どうやらカーレンティアは母のようなヴァイオリニストになりたいと願っていたようなのですが、指導教官は母だったら決してこんなことはしなかったであろうと釘をさすのです。個別ルートでの家内バトルが楽しみです。

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【感想まとめ】


参考