ゾンビランドサガリベンジ 第10話「ゾンビたちはどう復讐するのか SAGA」の感想・レビュー

ギャグで流された1期から2期までの爆死事件の経緯を改めて扱いゾンビらの自立を描いた話。
この演出が巧みで2期で復活を遂げたからこそ過去が生き、そして最終話へと繋がっていく。
リベンジとはまさに爆死に終わった駅前不動産スタジアムでのライブへの再挑戦だった。
今度は勢いと慢心だけでなく周到に準備してライブの開催を誓う幸太郎さんの決意を見よ。
幸太郎さんに依存するだけだったゾンビたちはもういない!皆で作り上げるのだ!と大団円。
リベンジライブへの盛り上がりを見せる中マスコミやら徐福の病気やら天災やらが襲い掛かる。

1期と2期の間の経緯を扱うことで、2期最終章へ繋げる巧みな演出!

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  • ゾンビたちの自立とリベンジの目標
    • 2期冒頭においてギャグで流された爆死事件。2期では失敗を所与のものとしてリベンジが行われてきたわけですが、全員の個別ルートが終わったところでついにグランドルートへ突入。そのための布石として、1期と2期の間に何があったのかをもう一度経緯を振り返り、幸太郎さんが誠実に謝罪を表明。そして2期の最終目標として失敗に終わった駅前不動産スタジオでのライブへリベンジすることが提示されます。
    • 今回の見どころとしては、ゾンビたちの幸太郎さんへの依存からの脱却。1回目のEFSでのライブの時には、幸太郎さんにお膳立てされた舞台で、一生懸命頑張ることしかしてきませんでした。しかし失敗を経て幸太郎さんに依存していたことに気付き、自分たちの力で立ち上がるのです。それに気づかせてくれたのが伝説の山田たえであり、他のメンバーたちが雁首揃えて悩んでいるだけの間、自ら率先して行動を起こしたのでした。これをきっかけにして幸太郎がいなくても自分たちだけでできることがある、寧ろ幸太郎さんに頼り切りだったのだということを自覚し覚醒するのです。
    • 個人的にはこのゾンビたちの自立がマスコミ対策として生きて来ると思っているのですよね。と、いうのも、第10話ではゾンビバレしたことにより、幸太郎さんがマスコミから糾弾を受ける描写が挿入されているからです。ゾンビたちを私利私欲のためにネクロマンシーする幸太郎さんの行為は死者への冒涜であると断罪されるのです。裏を返せば私利私欲でなければいいのだろう!?マスコミに報道された時に、ゾンビたちが幸太郎さんは私利私欲ではないと庇い、自分たちは主体的意志をもってやっていると宣言する姿が目に浮かびますね。
    • そんなわけで最終回はリベンジライブと定まったわけですが、徐福さんが病気で苦しみだし、天災によって佐賀県は次々と停電に見舞われることに。果たして佐賀県は、少子高齢化による人口の減少と産業の衰退による経済の逼迫に対し、ゾンビアイドルによって再生することができるのか!?

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