ヤマノススメ Next Summit 第2話「走れ!ヤマガール/2nd season夏 前編」の感想・レビュー

友人と比較して自己の劣等感に悩む話。体育祭と富士登山失敗が題材となる。
インドア派ぼっち系少女あおいは体育祭で惨めな思いをし気分が陰鬱になる。
その一方高校で再会した幼馴染ひなたは大活躍でありあおいは劣等感に駆られるのだ。
また皆で富士登山にチャレンジするのだがあおいは途中で高山病になってしまう。
あおいは八合目で挫折するが付き添ってくれた楓さんの優しさが逆に辛い。
またひなたとここなが山頂まで登り切りご来光参拝に成功した姿をみて余計に惨めになる。

他者と関わることで生じる自己の劣等意識について

走れ!ヤマガール

活躍する友人ひなたを見て劣等意識に駆られるあおい
  • 体育祭で惨めな思いをし、運動が得意な親友を見て劣等感に駆られる
    • インドア派で内向的なあおいは中学時代ぼっちな3年間を過ごして友人もいなかった。高校進学により幼少期の友達ひなたと再会し、交友関係を築いたが……。あおいにとって唯一の友達がひなたなのに対し、活発なひなたにはたくさんの友達がいるのである。またあおいは運動が不得手であり、徒競走もブービー賞。一方でひなたが大活躍し、クラスメイトからチヤホヤされる姿を見て、より一層自分が惨めになり劣等感を抱くのであった。クラスメイトの輪にも入れず遠巻きに見ているだけであったあおい。そんなあおいに救済の手を差し伸べるのがやはりひなたであり、借り物競争のお題が「ともだち」だった時には真っ先にあおいの下へと駆けつけるのであった。途中ひなたはあおいのためにスピードを落とすのだが、あおいはちっぽけなプライドを満たすために速度を上げ転んでしまう。それでもひなたは手を差し伸べてくれるし、あおいがひなたに悪態をついても受け入れてくれるのであった。
転んだあおいに手を差し伸べてくれるひなた

2nd season夏 前編

高山病になり落伍するあおい
  • 富士登山に失敗し先輩の優しさが辛いし、成功した友人を見ると自分が惨めに思える
    • 富士登山に行くことになったあおい・ひなた・楓・ここな。下調べと準備はばっちり。焼き印を押してくれる杖も購入し、5合目から山頂を目指す。途中までは順調であり、富士山に山小屋いっぱいあると笑っていたのだが、途中から次第にしんどくなってくる。どうして自分は山に登っているのか、その理由さえ分からなくなっていく。事前に高山病について触れられていた伏線通り、案の定あおいは高山病にかかってしまうのであった。ここで年長者の楓さんは大人な対応を取る。ひなた・ここなを先に行かせて自分は山小屋を手配し、残ってあおいの看病をするのだ。だがあおいにとって良くしてくれる楓さんの優しさが辛い。夜景の天の川はシミのように思えてしまうし、山頂からでなくとも綺麗な朝日に対しても心が動かされない。下山するのも一苦労であり楓さんに迷惑をかけていることを引け目に感じてしまう。さらには楓さんが嫌な顔一つせず自分に寄り添ってくれるは何故かと疑心暗鬼になってしまうのであった。山頂でご来光を拝んだひなた・ここなと合流した後もあおいはずって陰鬱ムードを垂れ流す。ここなちゃんと一緒に買った杖を見て、自分の杖は焼き印がフルコンされていないことを実感。帰りのバスでも一行の雰囲気を暗くしてしまうのであった。
楓さんの優しさにも疑心暗鬼になってしまうあおい
自分のことしか見えなくなってパーティー全体を暗くしてしまうあおい

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