お兄ちゃんはおしまい!　第2話「まひろと女の子の日」の感想・レビュー -

成人男性がTSして炉利JCになりドキドキ少女体験第2話。今回は銭湯・ヘアアレンジ・初潮。
銭湯→給湯器が壊れた緒山家。まひろはみはりと銭湯へ行き、髪の洗い方の指導を受ける。
ヘアアレンジ→洗顔時のヘアバンドから髪形に興味を持ったまひろは様々な髪形に挑戦する。
初潮→体調が悪くなり腹痛を催すまひろ。その原因は初潮でありナプキンをつけお赤飯を炊いた。
3本通して兄が女子になることで妹との絆を再確認し、女子ならではなの苦労を知るという構成。
お兄ちゃん大好きなみはりが兄に構って貰えるようになり嬉しくなったり怒ったりする。
みはりがどんなにお兄ちゃんが好き好き大好き好き好きなのか、その絆が良く分かる回であった。

銭湯・ヘアアレンジ・初潮を通して描かれる兄(TS炉利JC)と妹の絆

ギャグテイストの中、仄かに語られる兄妹の関係性
- 今回は銭湯やヘアアレンジを通してTSしたお兄ちゃんが徐々に女の子に染まっていき、最後は初潮を迎えてホントウに女になってしまったという流れになっている。これは薄い本でお兄ちゃんが子種を授かり、赤ちゃんを妊娠・出産することになりそう。そのようなギャグテイストの中で、時折兄妹の絆が再確認されていくのが本作の泣ける部分。第1話では優秀過ぎる妹に対するコンプレックスから兄がヒキヲタキモニート無職童貞になったことが浮き彫りにされていきましたが……。今回はお兄ちゃんが妹の苦労を改めて認識したり、妹がどんなにお兄ちゃんに構って欲しかったのかが分かったりする。

銭湯回
- 銭湯回では主に女子の洗髪の大変さが描かれるのだが、お兄ちゃんは別の家族を見て兄が妹の世話をしてやっている姿から自分と妹の関係を振り返る。幼少期はお兄ちゃんが髪を洗ってやっていたものだが、今は昔。お兄ちゃんがかつては妹と向き合ってきちんと面倒を見てやりスキンシップを図っていたことが窺われます。こりゃー妹は兄に懐くのも当然であり自分のせいでヒキヲタキモニートになってしまったのだから、何とかして更生させたいという気持ちもよく分かる。

ヘアアレンジ回
- ヘアアレンジ回ではまず朝食場面から妹の激重感情が炸裂する。兄は妹が作った朝ごはんを食べるのだが、ここで妹がとても嬉しそうな所が注目ポイント。これまで孤食であったであろう妹。だが今は大好きなお兄ちゃんと一緒に朝ごはんを食べられる。しかも、自分が自ら作ったものを。妹の喜びは留まることを知らない。さらに兄が洗髪時にヘアバンドを貰ったことから興味を持ち、髪を三つ編みにし始めると、妹は本格的に兄の髪形を弄りだす。こうしてお兄ちゃんはヘアアレンジショーが開催され、様々な髪形を楽しむことができる。最後に妹はお兄ちゃんから逆襲を受け、自分もお洒落をすることになるのだが……妹が嬉し恥ずかし、精一杯着飾ったのに、お兄ちゃんはゲームに熱中しており期待していた反応が得られず、妹は不機嫌になる。兄に対する妹の複雑な感情がとても良く表現されている。

初潮回
- 最後は初潮回。なんとお兄ちゃんが初潮を迎えて本当の意味で女の子になる。初潮とは思い至らず単なる体調不良を感じるお兄ちゃんと、初潮とほぼ半ば確信しながらもそれを告げることを躊躇してしまう妹の駆け引きがグッとくる。最終的にトイレに行った際に血が出ていることを見てお兄ちゃんは自分でも初潮を迎えたことを知るのであった。お兄ちゃんは妹からナプキンを貰って装着。ごわごわするというのも生々しいね。お兄ちゃんに構って貰えるようになり妹はご満悦なのだが、妹が思春期なのもまた事実。何でもあけっぴろげなのではありません。兄の男性器はいつもどこに仕舞っているのか興味津々に聞いて来る一方で……これからは月経になっても手助けできると気遣ったのにデリカシーが無いと不機嫌になってしまう。こうして兄と妹の関係から、TSして炉利化したことで逆転して姉と妹のようになったことにより、また二人の間の情緒が深まったのであった。