アプリ版の休んだだけで咲季にダンスで勝つことねの実力を、噛ませ犬・花岡ミヤビを使ってより丁寧に描く話。
前回5日間でことねの評価をEからAに変えた犬束静紅。その方法とは一体何かが明かされる。
それはことねを休ませることであった！ｱﾌﾟﾘ版では秒で終わる描写を1話分に膨らませるぞ。
手毬・燐羽・美鈴に続く中等部ナンバー4のアイドル・花岡ミヤビを噛ませ犬として用意。
犬束静紅がことねとミヤビを両方担当し、ことねは休ませるだけ、ミヤビには手厚く指導を行う。
ことねは犬束静紅を信用できなかったが、なんと犬束はイキナリ権力で寮の相部屋となりことねを監視。
犬束静紅はことねの回復には半月かかると思っており、最高潮をオーディションの日に持って来る。
100％になったことねは軽くミヤビを凌駕。オーディションも授業料免除の特待生選考のものであった。
犬束静紅は少しずつ信頼を勝ち取るとドヤ顔を決めるが最初から説明してやれば良かったんじゃないか。
結果オーライなだけで説明責任の放棄な気もする(犬束静紅のプロデュース力を描く演出上しかたがないが)
今回のお話は「如何にして突如ことねが低評価から高評価になったのか」を描くとともに「ことねの授業料免除」について扱う。その見せ方の手段として使われるのが、「噛ませ犬と競争させてことねが圧倒的な勝利を収める」という演出。手毬・燐羽・美鈴に次ぐ中等部ナンバー４だとかいうアイドル・花岡ミヤビが登場！彼女の性格は典型的なイビリ系タイプであり、ことねが敏腕Ｐである犬束静紅にスカウトされ一躍時の人ととなったので、イジワルをしにくるという寸法だ。
犬束静紅は説明責任を放棄し、指導方針の意図をことねに伝えないため、著しく信頼を欠くという流れになる。犬束静紅は藤田ことねと並行して花岡ミヤビをも指導すると言い出すのだ。蓋を開けてみればことねの圧倒的実力を示すために花岡ミヤビを利用したのだが、藤田ことねは気が気では無かったろうし、花岡ミヤビも(適確な指導をしてもらったとは言え)当て馬にされて少し可哀想だったかもしれない。
そんなわけで作中において、ミヤビはきちんと指導を受けられるのに、ことねは何の理由も知らされずひたすら休むだけであったので、ことねは犬束静紅を信じられなくなっていく。ミヤビに煽り顔をされたこともあり「休め」と言われた指示を破ってバイトに行った挙句、重ねてダンスの練習をしてしまうのである。その際キー(ウー)マンとなるのが、ことねの同室であったモブキャラであり、友達想いの彼女は犬束静紅に理不尽さを訴えるのだ。これを受けた犬束静紅はなんと同室モブ子(ミホ)をバシルーラですっとばし、ことねと同棲生活を送り監視することになる。
犬束静紅は同室モブ子・ミホをも利用し、「私の言葉より友達の"嬉しい"の方が効くだろ？」とドヤ顔を決めるが、最終的にことねに対して休ませる理由を一度も説明せず……。ことねのオーディション中に読者に対してはモノローグでその意図が明かされるが、それをことねに言ってやれよと読者諸氏は思ったであろう。犬束静紅が考えるには、ことねのスケジュールはバイトの隙間にダンスの練習と実家への帰省で埋まっていたとのこと。そのため慢性的な過労状態であり、その疲れを取るためには半月ほど必要で、オーディションの日に100％の力をぶつけるには休ませることが勝利条件だったのだと。これフツーにことねに説明してやれば、ちゃんと信頼関係が構築されたんじゃないの？だが「犬束静紅の魔法のような敏腕プロデュース」という演出にするために、「少しずつ"信頼"を積み重ねていくとするよ」とドヤ顔を決める。っつーことは、今後もきちんと指導方針の意図を明らかにせず、結果が良かったから納得しろ方針にするんかーい。
犬束静紅がことねの信頼獲得の第一歩として行ったことはことねの財政的負担を無くすこと。なんと花岡ミヤビとのオーディション対決は授業料免除の特待生を賭けたものであることが明かされ、ことねの学費負担は軽減される。アプリ版ではそれでもなお家には借金があるため、学園側が用意している苦学生支援のバイトを続けつつ、アイドル活動で稼いでいくことなるのだが、漫画版では果たして。犬束静紅の当面の目標は、バイトを全て辞めさせること。「さぁどんどん稼ごうか」と述べていることから、次号からはことねの下積みアイドル編が始まるのか、広や麻央のスカウトはどうなるのか。花岡ミヤビとの対決をやった上、犬束静紅に「私が惚れ込んだアイドルはことねだけだよ」とまで言わせているので、広や麻央をどのようにメンバーに入れるかが気になりますね。
