【感想】ブルアカ 霞沢ミユ本 「その照準の先に見ゆ」を読んだ。

他者から存在を認識されづらいミユが自分を見つけてくれる先生に安心感を抱いていく話。
身体が大きい成人男性でも先生に対しては恐怖感が無く、瞳の中に自分を映してくれることに惚れていく。
先生と至近距離で見つめ合うことになり瞳の中に自分が映っているとこを確認するコマは最大の見せ場。
Vol4_1章時点の話であり、ミヤコやサキがまだ先生に不信感を抱いているため、恋敵とはならない。
ミヤコはスマホ中毒として描かれgoogleのサジェストやレディコミの知識でミユを後押ししてくれる。
あたふたしながらもレディコミで培った知識で誘い受けしていくミユのきめ細かな内面描写が見所。

他者に認識されないため卑屈になりがちというミユの特性を独自の演出で素晴らしいものに高めている

先生のゴツゴツした大きな手に安心感を抱いていくミユ

話の流れとしてはシャワーを借りた後に先生に髪を拭いて貰っていたら別の生徒がやってきちゃったので慌てて隠れ、そこから距離が急接近して自分の想いを再認識し、行為に誘うという展開になっている。本作の素晴らしいところはミユのきめ細やかな内面描写をしっかりと追っているということ。原作において霞沢ミユというキャラは根暗で卑屈であり、それは他者から存在を認識してもらいにくいという存在感の薄さに起因していた。この原作設定を丁寧に活かしているところがポイント高い。身体が大きい成人男性でも何故か先生と一緒にいると心地良くて安心するミユ。その理由として自分のことをしっかりと見てくれているということに理由付けを求めている。その解釈に基づいた上で、先生と至近距離で見つめ合った時に、先生の瞳の中に自分が映っていることをミユが認識するコマは大変グッとくる表現技法になっているので是非見て欲しいコマである。おススメ!
 

自分のことをちゃんと見てくれていることを表現する素晴らしい技法

一般マンガならこのままイチャラブしていても十分だが、薄い本では恋情から身体的な繋がりに発展させなければならない。本作の場合は、その後押しをするのがミヤコ。原作でVol.4_2章と絆ストまでやってるとミヤコのキャラ表現に疑問を持ってしまうが、Vol.4_1章序盤のミヤコだったら先生を警戒していたので、こんな対応をするのかもしれない。まぁ二次創作だしミユ本だものね。ミヤコはスマホ中毒として設定されており、googleサジェストによりミユの感情を恋だと断定し、その対処法としてレディコミを読ませてくれるのである。これによりミユは自分の感情が行為に繋がる物だと認識し、誘い受けしてくるのである。本番では口径奉仕からの精飲や前戯愛撫もさることながら、絶頂からの鼻水噴出が見所である。他の生徒にバレそうになった時、慌てて仮眠の体制に入るのだが、その時に押し付けられてミユは絶頂に達し、鼻水を垂らしてしまうのである。恥ずかしさの余り顔を背けてしまうミユの顔を無理やり掴んで目線を合わせる場面がステキに演出されている。自分を見て貰えない、または見て貰えたとしてもヘイトを向けられている事が多いため対人恐怖症気味であったミユ。そんなミユの目線や瞳という目に関する表現をテーマに丁寧に作られた作品である。

目線をそらそうとするミユの顎を掴んで前を向かせる名場面