【感想】僕ヤバ133話「関根萌子ルート~山田に地雷を踏まれた萌子、修羅場になってしまう~」

2010年代後半から流行の兆しを見せていた1on1恋愛モノ。丁寧な関係性構築の焦らしでウケていた。
本作も同じ路線であったがイッチと山田は途中で既に結ばれてしまい、その後の交際が描かれて来た。
そうすればどうしてもありきたりな路線となってしまうためスパイスとして関根萌子が投入された。
彼女はイッチを陰に日向に支えてきたしトラウマや心の傷も分かち合ったのでカルト的人気を誇っていた。
一部では関根萌子√が大いに期待され数多の二次創作が生み出されたが何と本編でも萌子√入ったのである。
「可愛さ」全振りで乗り越えてきた山田が関根に放った「女子として尊敬する」という言葉が地雷となった。
男に媚びる愛嬌に特化する山田に対してモヤモヤしていたと関根萌子は言い放ち、修羅場と化した。

本編は1on1恋愛モノだから萌子√やんないだろぉ~と視聴者が言っていたら本当に萌子√入った

市川と関根萌子、そのやり取りから夫婦のようだと称されてしまう

僕ヤバではヒロインの山田よりも関根萌子の方が視聴者の共感を得やすくカルト的な人気を誇っていた。イッチは山田が不器用ながら一生懸命物事に取り組む姿に惚れて行ったがあくまでも彼女は強者であった。それ故、陰キャであるイッチの理解者となるのは関根萌子であり、陰に日向にイッチの精神的な支えとなってきたのである。またイッチは元々理屈っぽく世の中を斜めに見ていたが、それに拍車をかけたのが名門私立中学の受験に失敗した事であった。そんなイッチの心の傷を癒せるのは、優秀な兄の日陰になり名門高校に入ることを親から期待されていない関根萌子だけであった。こうしてイッチは萌子に自分の弱さを見せ、萌子もまた自分のコンプレックスを吐露したことで、二人は挑戦組となったのであった。このような背景から一部のファンの間では山田よりも萌子の方が人気が高かった。だが1on1恋愛モノだから第三者が市川と山田の間に介入するような展開にはならないだろうと予想されており、市川と萌子の恋愛劇は二次創作に託され数多のファンアートや同人誌が生み出されたのである。
 

女子として「可愛い」山田から、「家事炊事能力」としての女子と見なされたことが地雷となる

このような状況を踏まえてかどうか知らんが、なんと本編で関根萌子ルートに突入。誰がこんなイキナリ萌子ルートになると予想できただろうか?(いや結構予想していた人も多かったかもしれない)。前回までは合宿に避妊具を持ってきたのはだぁれだ?とかいうギャグ風味ミステリーをやっていたのによもやよもやである。

合宿中、二人で勉強している市川と関根萌子に山田がちょっかいをかけたことが全ての始まり。山田は二人の間に入るために関根萌子をわざとおだてるのだが、それが関根萌子の地雷となったのである。山田が放った言葉は「女子として尊敬する」というものであったが、これは関根萌子にとって言ってはいけないものであった。なぜなら、山田は女子力の源泉とも言うべき「可愛さ」に特化することで男に媚びてきた強者だったからである。既に愛嬌カンストしている山田が「女子として尊敬する」と言ってもそれは嫌みや皮肉としかならなかったのだ。寧ろ山田が言う「女子力」は文脈的に家事や炊事などの「飯炊きオナホ」力であったので逆鱗に触れたのであろう。

こうして関根と山田は言い争いになってしまい、その状況は修羅場と化す。レスバで山田が勝てるわけもなく泣き散らしながら帰ると叫んでいるところにタイミングよく買い出し組&家庭教師役のイッチの姉が登場する。ヒロインとして読者の共感を生みやすいのは関根萌子の方であるが故に、萌子ルートはやらないだろぉ~と思われていた。だが逆に考えれば彼女がヒロインにならないようするためフラグを潰すべく今回の話が入れられたのかもしれない。

カレーを美味しいと言わなかったイッチの罪

関根萌子とイッチの関係は122話がおススメ


僕ヤバ感想まとめ