【感想】ウマ娘3期7話「2016年有馬記念~年下のサトノダイヤモンドにいつも追い抜かれることを再認識し忸怩たる思いを抱くキタサンブラック~」

キタサンとサトイモの直接対決が有馬記念の大舞台で実現するもキタサンは2着に敗れ自己の覚悟の軽さを知る話。
シニア級のキタサンとクラシック級のサトイモ。ここで描かれるのは年上なのに年下に追い抜かれるコンプレックス。
キタサンはどこかお姉さん気分でおり、いつもサトイモの手を引いていたが、上達するのはサトイモが先であった。
だがキタサンはまだどこかで余裕があり有馬記念についても良いレースをしたいという気分で臨んでいたのかもしれない。
それが明確化されるのが出走直前。キタサンはサトイモスポーツマンシップを確かめようとするのだが……
サトイモは殺す気マンマンでありいつもの「ちゃん呼び」はどこかへ消え「私が勝つよ。キタサンブラック」と返される。
案の定レースでもキタサンはサトイモに敗北して2着に終わり、サトイモの背中を見せつけられることとなる。
キタサンはいつも自分が始めたのに、いつの間にかサトイモに抜かれていることを再認識し、ソウルジェムが濁っていく。

キタサンがサトイモに対し無意識のうちに抱えていたコンプレックスが露呈していく

覚悟の違い~キタサンが年度代表馬を夢想する一方でサトイモは海外を見つめていた!~

今回は2016年有馬記念でキタサンとサトイモの直接対決が行われる。ここで描かれるのはキタサンとサトイモの意識差について。キタサンブラックは良くも悪くもお祭りキタちゃんであり、有馬記念スポーツマンシップにのっとりサトイモと良いレースが出来たらいいなと張り切っていた。仕上がりも上々でありテイオーとの絡みでも余裕を見せ、年度代表馬になれたらなとかいう妄想を垂れ流すようにまでなっていた。だがこのテイオーとの絡みはキタサンの弱点としての役割を担うこととなってしまうのだ。
 

サトイモに呼び捨てにされ愕然とするキタサン

キタサンが心身ともに充実した姿を見せる一方で、サトイモは既にキタサン絶対殺すウーマンとなっていた。二人は覚悟の重みが違ったのだ。既にサトイモの目は海外にあり、その先を見据えていた。それが明らかになるのがレース直前のスタート前。キタサンはサトイモに対し声掛けをしに行くのだが、絶対に勝つというよりも騎士道精神のような甘さがあった。そんなキタサンに対しサトイモはいつもの「ちゃん呼び」をやめ「私が勝つよ、キタサンブラック」と宣告するのである。始まる前から覚悟の面でキタサンはサトイモに負けていたのだ。
 

常にサトイモの後塵を拝して来たキタサン

その覚悟の差はレースにおいて、僅かがだが絶対の差として現れる。キタサンは最後の最後で逃げ切ることが出来ず、サトイモに抜かれてしまうのであった。表面上はサトイモの健闘を称えるキタサンだが、ここでソウルジェムが濁っていくイベントが発生。キタサンはサトイモよりも僅かに年上であったため、サトイモの手を引いて色々なことを楽しんできた。だが先にキタサンが始めていたことでも、常にサトイモに追い抜かれてしまったのである。まさに「後から来たのに追いつかれ」である。けれどもキタサンは年上であることやその人柄の良さから追い抜かれてもそんなには気にしていなかった。だが、この時、有馬記念で敗北し、ウイニングライブでサトイモの背中を見せつけられる中で、今まで無意識下に置かれていたコンプレックスが沸々と湧き上がってきたのであった。
 

サトイモの背中を見てソウルジェムを濁らせるキタサン

今まで抱いたことのない他者への負の感情を持て余すキタサン。これをケアしてくれるのはやはりナイスネイチャになるのだろうか。今回ネイチャはGⅠ制覇しまくるキタサンに対して自分が教えられることはもう何も無いという心境に達していたし、大勢の前でネイチャ先生呼びされて青くなっていた。これらはまたキタサンをカウンセリングする伏線だろう(適当)。もう一度キタネイをやって2017年の春天サトイモにリベンジだ!キタサンの最後の1年が、今始まろうとしている!!

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