【感想】水星の魔女 第15話「父と子と」

意図せず父を殺し精神崩壊した挙句、捕虜となり死すら許されない状況から立ち上がるグエルくん主人公回。
グエルくんは地球のテロリストたちに捕らえられ交渉材料として便所の個室に閉じ込められていた。
精神崩壊しているグエルくんは食事を摂ることさえ出来ずに苦しむが無理やり口に流し込まれる始末。
さらにはニカ姉が通報したことからテロリスト達は掃討されることになりグエルくんも戦争に巻き込まれる。
爆撃を受け瓦礫に潰されたため置き去りにされたグエルくんだが幸運なことに生きており一縷の望みを得る。
ジェターク社が潰れる寸前であることを知ったグエルくんは何も分からないながらに生きる道を選び取る。
戦闘を経て助けた少女が手の中で死ぬ経験をしたグエルくんは父との繋がりである会社を守る決意をして復活。
一方で地球の搾取を前提とした平和システムである戦争シェアリングを打破するため様々な思惑が交差する。
ガンダムによる平和構想か、地球に武力を与えて勢力均衡を作り出すかでミオリネとシャディクが立ちまわる。

特権階級であったグエルくんが地を這い汚泥を啜り助けた少女が手の中で死ぬ経験を経て立ち上がる場面が見どころ!

グエルくん強制給餌
  • 精神崩壊便所の個室に監禁×死んで楽になることすら許されない×強制給餌
    • 1期でテロリストの襲撃に巻き込まれ、意図せず父親を殺してしまったグエルくん。その後はテロリストに捕らえられ、交渉材料とするために生き長らえさせられるも、メンタルクラッシュ、精神崩壊してしまっていた。だがグエルくんは安易に死んで楽になることすら許されず、無理やり食べ物を押し込まれ便所の個室に拘束され続けるのであった。
    • そんな中、ニカ姉の密告によりテロリストの拠点がバレてしまい、掃討されることになる。だが抗争の中で建物は瓦解し、グエルくんは瓦礫に押しつぶされてしまった。そのまま死んだと思われたグエルくんは放置されるのだが、実際には生きており瓦礫の下から這い上がる。目の前には死にかけている少女がおり、グエルくんは自分でも何がしたいか分からぬまま、その善性によって少女を助ける。
    • グエルくんに待ち受けているものは地に臥し汚泥を啜っても生き抜く試練。パイロットが死亡した機体を鹵獲するとゲロを吐き散らしながら操縦席に潜り込む。死にそうな少女を抱えながら死に物狂いで操縦桿を握ったグエルくんの活躍により、何とか掃討軍を撃破することに成功した。だが少女の命は助からず、グエルくんの膝の上で死んでいく。壮絶な経験をしたグエルくんはいつまでも精神崩壊してはいられない。ジェターク社が潰れてしまっては本当に自分と父親を結ぶものが無くなってしまう。どん底から這い上がったグエルくんは更なる地獄へと身を躍らせる。

  • 一方その頃世界情勢
    • 地球からの搾取を前提とした宇宙開発事業。戦争シェアリグンを打破するために、シャディクとミオミオはそれぞれの道を取る。シャディクは地球を豊かにして軍隊を整備し、緊張状態を作り出して軍需産業で儲けることを念頭に動いている。一方で、ミオミオサイドは大方の予想通り、ダブスタクソオヤジがミオミオの事を想う善良な父親であったことが判明。母親とは政略結婚で無かったし何よりもの理解者であった。ガンダムを禁止したのも人間性の回復に根差したものであったし、禁じられたガンダムに手を出したのも母親が提唱する植物学からの平和構想によるものであった。こうしてミオミオもシャディクも現状の戦争シェアリングという状況を打破したいのだが手段は全く異なるという作風。果たしてミオミオはスレッタの洗脳を解き、両親の理想を実現できるのか!?脚本がどう展開していくのかが楽しみ。
死にかけている少女を救うために奮闘するグエルくん
何がしたいか分からないとしても目の前の少女は助けたい
死体を見て吐きながらも鹵獲して戦う手段を得るグエルくん
しかし少女は死んだ
墓を作るグエルくん
地獄を見たグエルくんの成長

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