【感想】水星の魔女 第20話「望みの果て」

グエルとシャディクの闘争の結果として戦争シェアリングも勢力均衡も完全に破壊された話。
シャディクは議会連合と手を組み戦争シェアリングによる地球の搾取を転換させようとしてきた。
だが支配者層であるスペーシアンを憎み私怨に走った結果、奪うことを手段として選んでしまう。
また小賢しい策謀を巡らせたことでグエルと戦うことになり、その戦闘でも小賢しさにより敗北した。
しかし結果としては学園を犠牲にすることで議会連合が動くであろう状況を現出させた。
ミオリネが支持率を上げる一方でシャディクの勢力均衡もベネリット社の戦争シェアリングも地に落ちた。
じゃあ後はミオリネがクワゼロし放題やんけ!あ、まだプロスペラママンの復讐が残ってたな!

今回もグエルくん主人公回。血気に逸ったがシャディクの目論見を阻止し、戦闘でも勝利する

決闘用レギュレーションのグエルが実戦用の機体を操るシャディクに勝利
  • シャディクがグエルくんに完敗する回でもあった
    • シャディクはこれまでその小賢しく立ち回ることで権力の座についたため、真っ向勝負を避けてきたが、これがツケとなって帰ってきた感があった。今回もシャディクは地球での異変に気付き、いち早くミオリネの意図を見抜いて、カギとなる養父を移動させようとしていた。もしグエルがミオリネの言うことを聞くだけの男であったら、学園寮に向かったため、まんまと逃げおおせたのであろう。だがグエルくんの熱血によりシャディクの下へ真っ先に向かい戦闘が勃発、シャディクの謀略は敗れることになる。また戦闘中もあくまでもグエルが決闘仕様で立ち向かったのにも関わらずシャディクは実践仕様。さらには船を出港させれば勝ち逃げできるという状況に依存し、グエルを煽って直接対決をすると見せかけた上で、配下の女に攻撃させようとしたのである。だがグエルくんは圧倒的に不利な状況の中でも、その精神と技量によって打破していく。シャディクによる煽りに対してもPTSDを発動させず冷静に対処し、当初は父からの不信の象徴であった意志拡張AIを父が残した遺産として使いこなし、恵まれた地位・階層をやっかまれても奪えばゼロになると冷静に諭す。機体の爆破からも颯爽と脱出し、シャディクをもまた殺さずに捕らえたのであった。
    • 一方でシャディクは自分が敗北したが、学園をテロに巻き込み多くのスペーシアンを死亡させたことで議会連合を動かすことについては成功した。地球に武力を与える勢力均衡策は画餅に終わったが、ベネリット社の地球の搾取を前提とした戦争シェアリングをもまた破ったのであった。つまり残ったのは、ミオリネのクワゼロとプロスペラママンの復讐というワケ。あとラウダくんの問題として、尊敬する異母兄(グエル)が実父を殺していたことと愛する女が学園テロで死亡した(と思われる)ことをどのように処理するか。精神崩壊したミオリネのケアをスレッタがどのように行うかも回収せにゃならんし、一体どういうオチに脚本を持っていくのかが気になる所。
マルタン、メスガキ聖女カウンセリングを受けて漢になる
ラウダ、尊敬する異母兄が父を殺していたことを知ったり、恋人が死んだりする
学園に甚大な被害が出たことで議会連合は動かざるを得ない
5号君の儚い夢

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