true tears 第5話「おせっかいな男の子ってバカみたい」 の感想・レビュー

錯綜する人間関係。
徐々に狂っていく登場人物。
封建制に縛られた田舎。
少年の夢と淡い恋愛感情はどこに行き着くのか?


乃絵の兄貴に付き合ってくれといわれ、あやうくhole of 臀部を狙われそうになった眞一郎。実際は乃絵と付き合う様に要請されるのだが、ピュアな眞一郎きゅんは「恋愛ってーのは人に言われてどうこうというものではなく」と憤慨しちゃうの。それでも乃絵が気になるのはオトコのさがってもんよ。でも一緒にお弁当を食べるのは恥ずかしいし、一緒に帰るのも勘違いされちゃうから、踊りの稽古があるって嘘をついて誤魔化すぜ。嗚呼それなのに比呂美とは一緒に帰っちゃうんですね。二人が帰ろうとしているところを乃絵が見つけてしまうのもお約束。眞一郎と比呂美は清純な高校生らしく日本海を眺めていい雰囲気を醸し出す。比呂美がアプローチをかけ始めたのも、石動乃絵の存在があるから。愛する男を盗られちゃうという無意識の独占慾が彼女を突き動かす。


乃絵とは一緒に帰らないのに比呂美嬢とは一緒に帰る眞一郎。乃絵とお弁当を食べることを間接的に拒否した比呂美。そんな二人に弄ばれる純粋少女乃絵ちんは、眞一郎の踊りの稽古場まで押しかけちゃうの。眞一郎は嘘つきで、騙されていたと信じ込んでいた乃絵ちんだが、眞一郎の伝統芸能を見て大興奮。今までのことは全てチャラにして一緒にお弁当タイムに突入しちゃうの。年頃のオトコノコにとってお弁当下げてオンナノコが応援しに来てくれれば好感度は鰻上りってもんでしょ?眞一郎の涙を搾取する方法を実践するとして、乃絵のおばあちゃん仕込みの伝家の宝刀、ほっぺた舐め舐めが発動する!!このことは多いに影響し、今までの眞一郎の絵本は「閉鎖された世界において比呂美と自分の傷を舐めあう」ことのメタファーであったが、今回から「自分をニワトリに象徴させ気高く上を目指す」という内容のものにチェンジ。オンナノコの励ましで、いとも簡単に自分の人生の主題が決まってしまうのよ。






そして第三のオトコ:蛍川の4番こと乃絵の兄貴が再登場。乃絵と付き合え攻撃をかましてくる。恋愛感情を他人に操作されるのってどうよと眞一郎は跳ねっ返る。眞一郎は乃絵との関係を満更でもなく思っているだけに、「乃絵を好きになる」という気持ちを兄貴に押し付けられるのがイヤイヤ〜ん。「第三者に付き合えといわれたから貴方は人を好きになるのですか?じゃあ、うちの比呂美が貴方のことを好きなんですけど付き合ってやってくれませんか」と解釈できる言葉を吐いてしまう。乃絵の兄君さまは「比呂美?6番?可愛いじゃん、処女を捧げてもらおうか」とのたまう。いきなりの急展開に戸惑う眞一郎。しかし、自分の行為は「真心の想像力」なるものだと自己正当化。自分が彼女のために何かできるのならばそれで幸せと。比呂美が蛍川の4番を好きだというならば、脈ありだと告げてあげればイイじゃない!!夜遅く比呂美の部屋を訪れる。比呂美はこんな夜遅くに、しかも初めて部屋に来てくれるなんて嬉しい!!とぬか喜び。だが、好きな男から別の男が自分に好意を持っていることを告げられ大ショック。辛辣な言葉を眞一郎に投げかける。



そして最後は愛子のターン。三代吉と付き合いながらも眞一郎に後ろ髪惹かれまくりな彼女はやっぱり眞一郎が好きなの。三代吉に手編みセーターを作ってくれと頼まれた途端に、眞一郎へのセーターを編み始める。「好きな男の傍にいたくても居られないから、せめてその近くにいる人の傍にいるしかないな」という発想の愛子は黒いというか病んでますな。異母兄妹の可能性のある比呂美、病弱デッドエンドフラグの乃絵、好きな男のために別のオトコを弄んでいる愛子、潜在的に発狂フラグが仕込まれているヒロインたちは、物語の展開とともに精神を犯していく・・・「好きなものを好きでいられない」という叙述は何を意味するのか!?乃絵の兄貴がガチシスコンで、比呂美異母兄妹フラグが確定か?

他の方々の感想

2008-02-03

眞一郎が乃絵と一緒に帰れない理由を踊りの稽古だからと言ったにも関わらず、比呂美と帰る姿を見て誤解する乃絵。嫉妬よりも、嘘をつかれたことに失望してたらしい。合成着色料で嘘つき食材のウィンナーが今回のキーアイテム。前回、比呂美と友達になっても良いと眞一郎に言った事を実践する乃絵とのお弁当のおかず交換で、嘘つきの比呂美から、嘘つきのウィンナーを渡されそうになるのを拒んだり、その嘘つきウィンナーを、今度は眞一郎に食べさせようとしたり、乃絵の言動は一見電波っぽいけど、実際は濁りがなくて一貫してるんだよね


http://d.hatena.ne.jp/cointoss/20080203/1201989147

眞一郎が比呂美からマフラーを渡されたこのシーンですけど,比呂美は話を打ち切ったのは,話題が乃絵のことになり眞一郎が乃絵のことを気にかけているような雰囲気が感じられたから,ということでいいのかな.あの後,家までの道程の中で乃絵の話題を引き摺っている眞一郎のことを比呂美はあまり面白くなさそうな顔で見ていたし.個人的には比呂美の視線の先に乃絵がいた,という説を推したいのですが.