雑録

true tears 第9話「なかなか飛べないね…」 の感想・レビュー

今回のお話のみどころは「比呂美と義母の和解」と「第一次乃絵ルートクラッシュ」。
雨降って地固まるとはこのことで、あれほどギスギスしていた母娘関係が瞬時に解決。比呂美が攻略対象に復活したことで、乃絵は眞一郎の心が自分にはないことに気づいてしまう。その象徴となるのが「貴方が飛ぶところはここじゃない」という乃絵のおことば。比呂美シナリオに突入するのか、もう一度乃絵の中に眞一郎が見出されるのか、決戦が始まろうとしている・・・。

比呂美と義母の和解


親子の間には一度は腹を割って殴りあうくらいの気概がないと、こじれた関係は解消されないもんだ。そのきっかけとなるイベントはすごいものであればあるほで解消も早い。前回の次回予告からセクロス補導ルートを匂わせていたが、実際はそんなこともなく開始3秒で凍った地面で滑って自滅。しかも怪我もないしバイクが焼けただけ。きっかけはそんな些細なものだが、比呂美が優等生を演じていたこともあり、これまできちんと親子で向き合って話すことがなかったのもまた事実。今回のバイク事件で初めて落ち着いて話し合う機会が生まれ、比呂美が何よりも拘っていた異母妹は嘘であったことが発覚。なにも悪くない幼い子供に負の感情をぶつけてきたことを後悔し、今までいびってきたことを全部忘れてなんて言えないわよね、とお約束の台詞も炸裂し和解が成立。これでようやく眞一郎に負い目も無くアプローチがかけられるようになり、舞台に立つことができたのであった。

第一次乃絵ルートクラッシュ


眞一郎が乃絵と付き合いだした当初は、比呂美は異母妹という認識であった。つまり、眞一郎のココロの中では比呂美に対する感情に落とし前をつけないまま、宙ぶらりんな状態で乃絵と付き合ってしまったのだ。玉砕するにせよ完全に諦めるにせよ、誰かを好きになる以上、頭にチラつく比呂美の影を断ち切らねば過去に囚われ現実から目を背けてしまうことになる。眞一郎はその絵本の中で、現実を見ようとせず選民思想(俺は飛ぼうとしているから普通の鶏とは違うんだぜ!!)に駆られることでしか自分を保つことの出来ない鶏を作り出す。その話を聞いた乃絵ちんはがっかり。完全に眞一郎の思いは明後日に向いていることに気づいてしまう。だがまだ乃絵ルートにも希望があるんだ。眞一郎が囚われているのは過去の比呂美であって現在の比呂美じゃない。今回になって初めて比呂美の異母妹フラグが消滅し、対等な立場で舞台にあがったのである。過去の比呂美と決別し乃絵ルートに入るのか、過去の思い出の積み重ねを比呂美フラグに変えるのか、このお話のクライマックスですな。